パパは人気アイドル (ページ2)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:41,487 hit

私のパパは・・・ページ2

私にはママが居ない。

小さい頃、事故で死んじゃって、その日からパパと二人きりになった。

でもパパはいつも忙しい。

だってパパは芸能人だから。

テレビをつければパパがドラマや色んな番組に出ている。

アイドルグループのリーダーをやってるけど、私からしてみればパパはパパ。

そのパパは今日もお仕事です。

とあるマンション。

このマンションの上の階で私とパパが暮らしている。

「Aちゃん、またねー！」

「うん！バイバーイ！」

学校帰り、マンションの前で友達と別れて、急いで家へ。

世間では私がパパの娘って事は知られているみたいだけど、それは死んだママとパパが皆に話そうってなったらしく、私が生まれた頃にテレビで話したらしい。

その時はもちろん覚えていないけど、それがあったから私は普通に過ごしているんだって。

急いで家の鍵を開けると、ランドセルを自分の部屋に置いてベランダへ。

「うん！乾いてる乾いてる！」

洗濯物を取り込んで畳んだら宿題！

もうすぐ中学生になるんだけど、周りの友達は何人か受験して別々の学校へ。

私は近くの中学校。

パパが「そんな早くから受験してどうするんだよ・・・」って言ってたけどね。

リビングにあるホワイトボード見るとパパの所は「夜の８時まで収録予定」って書いてあった。

「８時か・・・。じゃあ一人で夕飯食べてパパの番組見よーっと！今日、木曜日だし」

小さい頃からお世話になっているお兄ちゃん達のおかげで一人で料理出来るようになった。

そのお兄ちゃん達も忙しいけど、毎日電話をかけてきてくれたり学校がお休みの日は楽屋で会えるから寂しくない。

さっさと夕飯を食べてお風呂に入って、夜の７時。

テレビをつけるとちょうど番組が始まった所だった。

『VS嵐』

人気になっている嵐がやっている番組。

「パパ、話すかなー？」

その時、玄関の鍵が開く音がして急いで向かうとテレビに出ているはずのパパが帰ってきた。

「ただいまー」

「パパ！おかえりなさい！！ちょうどVS嵐が始まった所だよ！」

「あれ？今日だっけ？」

「そうだよ！しっかりしてよー、パパー」

「ごめん、ごめん。収録の日が違うから分かんねぇや」

「もう！自分の番組くらい覚えててよー、リーダーでしょ？」

「Aにリーダーなんて言われたくないよー」

私のパパは嵐のリーダー・大野智です。