第一話 ページ2
リーマスもシリウスも比較的早く、ホグワーツの教師に就きもう十年近くこの職業についていた。
そｈして、今年も無事休暇に入った。
二人は森の奥にあるひっそりとした小さな家に住んでいる。
理由はリーマスが狼人間だからだ。
ただし、狼人間に対しての薬の開発は進歩し現在では満月の日に一つの錠剤を飲むだけで無害な狼になることが出来る。
それでも、この姿を人に見られる危険性のある都会に住むことを恐れたリーマスのために今でもここに二人で住んでいる。
休暇中はたまに、マグル生まれの魔法使い、魔女に魔法界のことについて説明をしに行ってはいたがそれ以外はのんびりした生活を送っていた。
そしてある日
外は土砂降りだった。
そのためリーマスは家の中にこもっていた。
一方シリウスはというと旧友に会いに出かけていた。
リーマスが家で本を静かに読んでいると扉がノックされた音を聞いた。
リーマスが扉まで行き戸を開けるとそこには森にすむケンタウロスがいた。
「珍しいね。どうかした？」
「森の中で女の子が泣いてます。体調も悪そうです。行ってあげてくれますか？」
「案内してくれえる？」
「もちろん」
「ちょっと待ってね。傘を持ってくるから」
そして、リーマスとケンタウロスが森の中に入っていくと一人の女の子が泣きながらふらふらと歩いていた。
女の子は病的にやせていて、骨と皮だけというような状態だった。それに見える所だけでも怪我だらけだ。
そして、自分がどこを歩いているかもわからないような状態で焦点の合わない目から涙を流しながらふらふら歩いている。
それに右手を左腕に持って行って爪を立てて自分で自分を傷つけている。
左腕にはそんな傷がたくさんあって血がにじんでいる。
「ケンタウロス、案内してくれてありがとう」
「いいえ、これで私は失礼します。」
リーマスは女の子に近づいて行った。
「大丈夫？」
女の子は話しかけられているのを分かっているのかもわからない状態だ。
リーマスはさらに近づいて女の子の肩をポンポンとたたいて女の子を傘の中に入れてあげた。
「大丈夫？」
ともう一度聞いてみるが答えはない。ただひたすら涙を流し続けている。
「近くに私の家があるからそこまで行こうか。おいで」
と言って、女の子の背中を優し押してあげると、女の子も歩き始めた。
ふらふら歩く女の子の調子に合わせてゆっくり歩きながら家までたどりついた。
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作者名：sakura | 作成日時：2019年2月3日 11時
