パーティー ページ31
───猪狩side
猪狩「うわ、美味そ！！」
『味見する？』
カウンター越しに作りたての料理をあーんしてくれる羽月。
何この幸せ空間。最高かよ。
猪狩「美味っ！」
『ふふっ、良かった！』
羽月お手製のビーフシチューの匂い、綺麗に盛り付けられたバケットとサラダ、色鮮やかなキッシュと馴染みのないスコッチエッグ。
よく晴れた日の昼下がり。
スノードロップとキティが傍でうたた寝をしている、なんてことの無いような、でも夢のような時間。
猪狩「…好きだなあ」
思わず口から漏れた本音。
目の前の彼女は料理に集中しているから聞こえてなかったみたいで安心したと同時に、少し悔しい。
────いっそ伝えてしまおうか？
そんないっときの感情で動いたら最後、ここまで築き上げて来た関係性が水の泡だ。
羽月が子役時代から俺はきっと恋してるんだと思う。
そこまで興味がなかったアイドルになったのも、羽月に会えるんじゃないかっていうミーハー心からだし。
まあ今は真剣にアイドルとして活動して行きたいと思えてるから違うけど。
『そんなに見られたら恥ずかしいんだけど』
猪狩「あ」
好きな人が目の前にいたら見つめちゃうのは当たり前。
恥ずかしいとか言いつつ、羽月はそんな素振りもなく寧ろ挑発するような小悪魔羽月を発動している。
なんか癪に障ったからこっちもやり返してやろうかな。笑
思い立ったが吉日、キッチンに立つ羽月に近づいた。
『お腹空いちゃった？もう少しで出来るから待っててね』
猪狩「んーん、そうじゃなくて」
『っ、わ』
コンロから離れているのを確認して背中に回って引き寄せた。
背が高い子だからすっぽりとはいかないけど、俺の腕の中に羽月がいて幸福度が増す。
薄い腹に腕を回し、白い首筋に顔を寄せるとほのかに知った香りがした。
猪狩「…俺があげたクリーム？」
『正解。蒼弥くんが好きな香りを纏いたいなって思って』
記念すべき羽月20歳の誕生日プレゼントは、彼女の希望だった“蒼弥くんが好きな香りのボディクリーム”。
いろんな人から愛されてるからプレゼントもたくさんで、本当はもっと形としても記憶にも残るものを贈りたい気持ちもあったけど、嬉しいこと言われたら気合い入れて探すしかないっしょ？
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Ayaka(プロフ) - わかりました！楽しみに待ってます！頑張ってください (5月27日 23時) (
レス) id: f23d5c420b (このIDを非表示/違反報告)
桜花琉里(プロフ) - Ayakaさん» コメントありがとうございます！りせちゃんメインのお話作成中なのでお待ちいただけたら幸いです( ¨̮ ) (5月27日 14時) (レス) id: 55763fbad6 (このIDを非表示/違反報告)
Ayaka(プロフ) - りせちゃんをもっと出して欲しいです (5月26日 2時) (レス) id: f23d5c420b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2023年5月8日 2時
