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森「ついたー！」
慎太郎のでかい声が耳に届く。喜ぶその足元にはゆらゆら揺れるろうそく。喜んでる慎太郎をよそにさっそく花火に火をつける京本君。
森「きょもはやい！」
京「ろうそく終わる前にやらないとでしょ？」
森「そんなすぐ終わんないから！」
離れたままその言い合いを見守る。隣でいつの間にか立っていたジェシーが手を私の方に差し出した。
ジ「いこ？」
「うん」
立ち上がるために手を取る。…始まってしまえばやっぱりテンションは上がる。それは私だけではないみたいでみんなもいつもより若干テンションが高い。…いや、若干なんてものじゃないな。
森「そういや虫、大丈夫？」
「あー…今のとこデカいの見てないし、大丈夫」
森「さっきバッタみたいなのいたけど？」
「捕まえたりしたら怒るから。…そういえばさ、思い出したんだけど、慎太郎、花火大丈夫になったの？」
森「なんで？」
キョトンとした顔で私を見る。花火をする姿を見て私もさっき思い出した小学校の頃の記憶。
「昔さ、慎太郎ん家と私ん家で花火したじゃん。その時花火でやけどしてたでしょ？そんでめちゃくちゃ泣いてたじゃん」
森「…あったね」
「それ以来花火してんの見たことなかったから。いいのかなって」
森「なめてる？高校生だよ？大丈夫。てか忘れてくれない」
「絶対無理。ね。北斗」
北「懐かしい話だと思ってた。次の日学校で聞いたとき、話してる慎太郎大けがみたいに言うから面白くて」
森「忘れろって！」
話しているうちに消えた花火をバケツにつける。三人でそのまま懐かしい話をしながら花火を選んでいればふいに後ろから名前を呼ばれる。
振り返れば数本の火の付いた花火をもつ樹と京本君。そして私たちに花火を向けて走ってくる。
「え、なになに」
京「なんで逃げるんだよ」
森「追われたら逃げるでしょ？」
北「お前ら何本持ってんだよ！」
樹「1人4本！」
私と慎太郎、北斗の２手に分かれれば、二人は北斗のほうに向かっていく。「なんでだよ！」という北斗の声が聞こえる。
森「なんだよあいつらー！」
「も、息上がるわ」
息を整えながら慎太郎の方を見ればパッと目が合う。さっきまでの走ってたのも、急に目が合ったのも、花火でテンションが上がってるのも、懐かし話も、全部が面白くなってしまって。そのまま笑えば慎太郎も同じタイミングで笑いだす。そのせいで余計笑いが止まらなかった。
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あまは(プロフ) - ありありさん» コメントありがとうございます！ドキドキしていただけてうれしいです！！話も更新ペースもゆっくりかとは思いますが、頑張ります! (2021年11月4日 2時) (
レス) id: aa4a13b0c9 (このIDを非表示/違反報告)
ありあり(プロフ) - もうドキドキが止まらなく、すぐにお気に入り登録いたしました！作者様の文才すごい！更新楽しみにしてます！応援しております！ (2021年11月3日 18時) (レス) id: 991e71cbdc (このIDを非表示/違反報告)
あまは(プロフ) - かなさん» そう言っていただけてすごくうれしいです！ありがとうございます！ゆっくりになるかとは思いますが、頑張ります！！ (2021年10月23日 1時) (レス) id: aa4a13b0c9 (このIDを非表示/違反報告)
かな - 素敵な作品を見つけてしまった……！更新楽しみにしてます！頑張ってください^ ^ (2021年10月21日 23時) (レス) id: a4d97af994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天羽
| 作成日時：2021年10月8日 3時
