接吻しないと出られない部屋 中在家＋善法寺 ページ10
リクありがとうございます
眠い目を擦って起きれば例の部屋。長次にもたれかかるように座っていた私は、慌てて立ち上がった。
「長次ごめん、大丈夫？」
「…気にしなくていい」
「…ねぇAちゃん、寝不足なのかい？ずっと起きなかったから心配したよ」
私の目元をなぞる伊作。文次郎ほどではないけど最近隈が酷いのだ。
「……大丈夫、大したことないよ」
「無理しないでね。もし良ければ睡眠薬も処方するから。あと一つ気になったんだけど」
伊作と長次の目が細められた。その視線の先には、私の首元に巻かれている不自然な襟巻き。手を伸ばしてきた伊作から守るように襟巻きを握りしめた。
「……その襟巻き、どうしたんだい」
「これは……」
言えるわけない。雑渡さんと照星さんに付けられた痕が残ってるって。襟巻きの内からジクジクと痛みが主張している。こんなに痛みが残るなんて正直思っていなかった。
「言えないなら、無理に言う必要はない…」
「……そうだね、長次の言う通りだ。よし、早くこの部屋から出ようか」
少し不穏な空気が流れ去る。ほぼ同じタイミングで看板を見た。接吻という単語を見て私は一気に不安になる。いくら長次と伊作といえど……大丈夫だろうか。
不安になって正面にいる伊作を見た。目が合うと優しく微笑まれる。そのまま近付いてきた伊作に思わず目を瞑った。
唇にふにゃりとした感覚。伊作と初めて部屋に閉じ込められた時のように唇を甘噛みされる。グッと更に押しつけられた時、突然伊作が視界から消えた。
「伊作……？」
頭を抱えて悶えてる伊作。ハッとして長次の方を見れば、ピクピクと表情筋が動いている。長次が怒りそう、瞬時に悟った私は無意識に体が動いていた。
長次の頬に手を当てて背伸びする。私から接吻をした。僅かに目を大きくさせた長次は、そのまま後頭部に優しく手を添えて離さない。長い間唇を押し付けていた長次は、ふと離すと小さい声で謝ってくれた。
「この責任は必ず取る」
そう宣言した長次は最後に伊作を一目見てそのまま立ち去る。相変わらず頭を抱えている伊作が可哀想になって手を差し伸べた。
「伊作、大丈夫……？」
「う、うん、大丈夫だよ…。結構痛かったけど、あそこで長次が止めてくれなかったらもっとしてたよ」
何かとんでもない発言が聞こえた気がする。手を引っ込めれば、掴もうとしていた伊作は再び床に落ちた。
耳責めしないと出られない部屋 不破＋鉢屋→←キスマをつけないと出られない部屋 雑渡＋照星
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ツナマヨ(プロフ) - 更新お疲れ様です！リクエストなのですが尊奈門であーんをしないと出られない部屋をお願いします (3月1日 23時) (
レス) id: 4e6b57cb3e (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リクエスト失礼します。高坂陣内左衛門で媚 薬お願いします！ (2月4日 18時) (レス) @page46 id: 09b330d235 (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - 返信遅れてすみません｡ (1月19日 18時) (レス) id: e072502e04 (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - わざわざ教えてくださりありがとうございます｡ (1月19日 18時) (レス) id: e072502e04 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの作兵衛(プロフ) - 幽霊さん» 「閉じ込められた…？」になっております。ログインされてないと閲覧出来ないのでログインする事を推奨しています🙇 (1月13日 7時) (レス) id: 8a20bca9f6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
