キスマをつけないと出られない部屋 雑渡+照星 ページ9
リクありがとうございます
ほら、こんなに綺麗に痕がついたよと耳元で囁く雑渡さん。助けを求めて手を差し伸ばすが、無情にも宙を掻く。脱力した私の手を、雑渡さんは指先を絡めてその甲に接吻をした。
「照星さんっ…照星さん……!」
「すまないA。私ではこの男を引き離す事は出来ないんだ」
「私の前で照星の名を出すのかい?ホントにAちゃんは焦らすのが好きなようだね」
雑渡さんの後ろにいる照星さんはとても辛そうな顔。それを隠すように雑渡さんは私を押し倒した。雑渡さんの姿で照星さんの姿が見えなくなる。私の視界には恍惚な目の雑渡さんだけしか映らない。
「どこに付けて欲しいかい?首筋にはたくさん付けたし、鎖骨にもつけた。……あ、そうだ」
胸元ギリギリまで服をずらされる。冷たい空気が胸を撫でた。
「ここに付けてあげよう。私だけの印だ」
小さく呟かれたその言葉。胸元に接吻が降ると同時に強い痛み。ようやく離れた雑渡さんは不敵に笑うと後ろにいる照星さんの方に視線を向けた。
「ほら照星。次はアンタの番だ」
「……雑渡、貴様」
「恨むならジャンケンに負けた自分自身を憎む事だよ」
…ジャンケン?雰囲気に似つかない単語に一瞬混乱した。
のそりと私から退いた雑渡さんは、照星さんの後ろで胡座をかいてこちらを見ている。今度はそんな雑渡さんを隠すように、照星さんが優しく私の上に跨った。
「こんなに付けられてしまったのか。……私が消毒してあげよう」
雑渡さんが付けた箇所一つ一つに痛みが走る。顔を歪めた私を見て、照星さんは指先を揉んできた。ムニムニとほぐされるように触られる。
「……痛むか?」
「だ、大丈夫です……んっ?!」
肩に痛みが走る。それはズキズキと今も主張していた。
「わーお、照星歯形まで付けるとか拗れすぎてるね」
「それはお前もだろう。こんなにつけるだなんて、仮にも嫁入り前だぞ」
「嫁になんて行く必要ないさ。貰い手がいなければ私が娶ってあげるよAちゃん」
「ふざけた事を言うな。その前に私の火縄銃が貴様の脳天を撃ち抜くぞ」
「そう言ってお前も狙ってるんだろう、照星」
黙りこくった照星さんを嘲る雑渡さん。私は二人の会話よりも、色んな箇所で走る痛みにどうしようかと悩んでいた。
暫くは人前に出られないな…。ぼんやりとそんな事を思いながら、私は二人の会話を聞く事しかできなかった。
接吻しないと出られない部屋 中在家+善法寺→←お互いを褒めないと出られない部屋 諸泉
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ツナマヨ(プロフ) - 更新お疲れ様です!リクエストなのですが尊奈門であーんをしないと出られない部屋をお願いします (3月1日 23時) (レス) id: 4e6b57cb3e (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リクエスト失礼します。高坂陣内左衛門で媚 薬お願いします! (2月4日 18時) (レス) @page46 id: 09b330d235 (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - 返信遅れてすみません。 (1月19日 18時) (レス) id: e072502e04 (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - わざわざ教えてくださりありがとうございます。 (1月19日 18時) (レス) id: e072502e04 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの作兵衛(プロフ) - 幽霊さん» 「閉じ込められた…?」になっております。ログインされてないと閲覧出来ないのでログインする事を推奨しています🙇 (1月13日 7時) (レス) id: 8a20bca9f6 (このIDを非表示/違反報告)
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