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耳責めしないと出られない部屋 諸泉 ページ13

リクありがとうございます


二人で看板を見上げて固まる。無情に私たちを見下ろす看板はまるで嘲笑っているように見えて仕方ない。一歩下がれば、それに気付いた尊奈門さんは振り返った。


「……A」


「まぁ、やるんですよね…」


「そう、だな」


尊奈門さんは唾を飲み込んで、私の横髪を耳にかけた。この部屋に閉じ込められてから異様に耳が弱くなった気がする。触れられるだけで敏感だ。顕になった耳に息を吹きかけられ顔をそむける。耳の形を縁取るようになぞられ、もう片方の耳にも横髪がかけられた。


心臓の鼓動がドクドクと波打つ。尊奈門さんに聞こえてるのではないかと別の不安がよぎった。


「A__」


「尊奈門さんっ……」


「逃げるな」


身体が密着する。尊奈門さんの手が私の左耳を覆い隠すように包んだ。途端に左耳から吸収される音は遮断され、くぐもった音になる。右耳にくる音全てが鮮明に聞こえてより敏感になってしまった。尊奈門さんの荒い息や私の名前を呼ぶ声、音全てが右耳に集中する。


「やっ、それやだ…!尊奈門さん、だめっ…!」


「んっ…A……乱れた姿も綺麗だな……」


右耳を凄い勢いで吸われ、自分でも驚く声が出た。我に返って視線を動かせば、爛々とした目の尊奈門さんが目に入る。


「耳、弱いんだな。もっとその声を聞かせてほしい__」


重点的に右耳ばかりをいじられる。抑えようとしても必然的に声が出てしまい、それが余計に尊奈門さんを奮い立たせてしまう。


「尊奈門さん、も、もう終わりにして下さいっ!」


私の必死の頼みを見て、尊奈門さんはようやく解放してくれた。その場に崩れ落ちた私を心配そうに尊奈門さんが見る。



「Aが可愛過ぎてつい……すまない」


「いじわる……」


「っ!!」


屈んだ尊奈門さんは再び耳を触る。驚いた私は顔を上げた。後少しでも動いていれば唇同士が触れ合う距離にいる。悦楽を覚えている右耳は、今でも触れて欲しいと言いたげに熱くなっていた。





「あまり煽らないでほしい。これ以上は抑えが効かないから…」

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ツナマヨ(プロフ) - 更新お疲れ様です!リクエストなのですが尊奈門であーんをしないと出られない部屋をお願いします (3月1日 23時) (レス) id: 4e6b57cb3e (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リクエスト失礼します。高坂陣内左衛門で媚 薬お願いします! (2月4日 18時) (レス) @page46 id: 09b330d235 (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - 返信遅れてすみません。 (1月19日 18時) (レス) id: e072502e04 (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - わざわざ教えてくださりありがとうございます。 (1月19日 18時) (レス) id: e072502e04 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの作兵衛(プロフ) - 幽霊さん» 「閉じ込められた…?」になっております。ログインされてないと閲覧出来ないのでログインする事を推奨しています🙇 (1月13日 7時) (レス) id: 8a20bca9f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:名無しの作兵衛 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年8月15日 20時

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