第68話 笑み ページ29
「貴方が好きです。零さん」
一度目では理解できなかった
二回目になると頭が言葉を理解した
ツキくんが………俺を好き？
理解できて頭も追いつくと俺の顔が赤くなったのが分かる
俺らしくポーカーフェイスも出来ない
手で顔を覆う。待って、今顔の表情筋緩みまくってるから
「……すみません」
そう言って俯いてしまうツキくん
息を吐いて落ち着こうと努める
こうでもしないと、ちゃんと喋れないから
「俺……ツキくんより７つも年上だけど、男だけど」
「男女とか年齢とか僕も悩みました……でも、それを考えても……好きなんですヨ」
「そっか……」
ちゃんと考えた結果なんだ。俺がうじうじ考えている間に
「…あの、無理なら無理ってはっきり言ってください……」
「ツキくん……」
このまま何て、恰好悪過ぎる
台本を横に置いて立ち上がる
俺の急な動作にビクッと反応したツキくん
可愛い
立って数歩近づくと俺より身長の小さいツキくんの顔は全く見えない
手を伸ばしてツキくんの手を取ると思いっきり引き寄せる
急な事で止まれないから俺の思惑通り、俺の胸にくる
逃げないように 逃げれないように
そっと腕を回す
「ぇ……？」
困惑して顔を上げてくる
呆気にとられた顔は、初めて見た
つい小さく笑ってしまう
「はぁ……ツキくん、ありがと。凄く嬉しいよ
俺も好き
大好きだよ、ツキくん」
そう伝えたら、好きな子は目を潤ませてしまった
身体を俺に預けて
肩に顔を埋めて
俺の背に手が回された感覚がした
頭を撫でると顔が上がり俺を真っ直ぐに見てくる
耐えられなくて、衝動に任せて顔を近づけた
逃げる様子も、拒む素振りも見せないから
そのまま軽く触れた
離れてみると真っ赤な顔をしているものだから
笑ってしまい少し怒られた
でもそれも顔が赤いままだから、ただ可愛いだけだって
きっと気付いてないんだろうな
そのまま２人でいたら、２時の１０分前
そろそろ戻らないと
名残惜しいけれど繋いだままだった手を離し
けれど並んで
皆の所に戻った
赤い顔は直ったけれど
俺の口元の笑みは
中々消えてくれなかった
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はにゃはにゃ - 鈍感ツッキーと、ワケ有り主… ほぅ……めっちゃええやんけ…応援してますです！ふぁいとぉ〜♪ (5月5日 16時) (
レス) @page14 id: 5fa05c04a7 (このIDを非表示/違反報告)
琉翔(プロフ) - 読んで頂き有難う御座います！ゆっくりな気まぐれ更新な僕ですがこれからもよろしくお願いします！ こんな所にですが作者のセリフを書かせて頂きました！皆様もどうぞご自由にお書き頂ければ嬉しいです！ (2017年12月15日 22時) (レス) id: 21f6e7f93d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琉翔 | 作成日時：2017年9月7日 18時
