○○○ ページ26
赤い着物がよくお似合いの紅葉さんが、いらっしゃいました。
はい、やばたんめぅ。
『絶賛敵対中のヨコハマ二大組織が、和菓子屋でご対面』
洒落にならんだろ。
「貴方は、ポートマフィアの五大幹部、尾崎紅葉……」
「久しいのぉ、童、鏡花」
優雅に佇む紅葉さんですが、敦君と鏡花ちゃんの顔は険しく固まっています。
「どうして、貴方が此処に」
「マフィアが和菓子を所望するのはいけないことなのかえ?」
雅な笑みが古風な雰囲気の店によく合います。しかし、店の雰囲気には合っても、状況には全く合ってません。
まさに一触即発。ヤベェぜ。
クズ中のクズであるこの私(語り部)がヤバいと言ってるなんて、中々ですよ?
先日に首領と社長が出会った時も中々でしたが、今回はそれ以上の謎の恐怖感があります……。
登場人物
中島敦、探偵社員、マフィアと探偵社の争いの発端
泉鏡花、元マフィア、現探偵社員
尾崎紅葉、マフィアの幹部、美しい、現在ロリコン進行中
駄目だこりゃ。嫌な予感しかしねぇ。
鏡花ちゃんは、敦君の背中に隠れて小さく震えています。それを庇う様に敦君は紅葉さんを睨んでいますが、雰囲気に圧倒され、うっすらと冷や汗を滲ませています。
対して、紅葉さんは優美な笑みを浮かべていますが、纏っているオーラはマフィアのそれでした。潜り抜けてきた死線と修羅場の過酷さが覗えます。
しかし、照明の光が揺らぐ瞳には、どこか物悲しさを感じさせられます。
空気が糸の様に張りつめています。
「まぁまぁ皆さん、落ち着いて」
仲裁したのは、朔也さんでした。
あ、登場人物から抜けてたわ。わりィ(←適当な謝罪
「此処は和菓子屋です。お客さんに、和菓子を提供する所です。この街が光を浴びていても、夜の闇に呑まれていても、それは変わりません」
朗らかに笑うと、
「皆さんがどういうお知り合いかは分かりませんが、この店は中立地帯です。ゆっくり和菓子を見て下さい」
と云いました。分かってるくせに、小癪な嘘です。
それを聞くと、紅葉さんはフッと目を細めました。
「そうじゃの」
紅葉さんの纏った雰囲気が変わったことで、張りつめた糸が元通りになりました。
鏡花ちゃんも顔を上げ、紅葉さんを見ました。
その眼を、未だ物悲しげな雰囲気を残したまま見返す紅葉さんでした。
「さぁ、わっちは早速幹部たちへ配る物を選ぼうかのぅ」
「……鏡花ちゃん、僕らも選ぼうか」
「うん」
朔也さん、ナイスです。
28人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユキ(プロフ) - 応援してます! (2020年10月2日 1時) (レス) id: 92966b4d55 (このIDを非表示/違反報告)
2丁目のひきこもり(プロフ) - 心愛さん» ありがとうございます!!私も書いてる最中えづらこさんの妨害を受ける事がありますww終わる終わる詐欺でよかたぁああああa(蹴 (2018年9月20日 19時) (レス) id: e7f710c5d0 (このIDを非表示/違反報告)
心愛(プロフ) - とても面白いです!話が全然関係ないのですが、栗子と聞くと銀魂の、片栗虎がでてくr((蹴 (2018年9月18日 16時) (レス) id: 61e72eddf1 (このIDを非表示/違反報告)
2丁目のひきこもり(プロフ) - さくっとチョコレゐトさん» ありがとうございます!!店主二人の和やかな感じ、私も好きです。更新頑張ります!! (2018年1月21日 10時) (レス) id: e7f710c5d0 (このIDを非表示/違反報告)
さくっとチョコレゐト(プロフ) - すごい好きです。このゆるい感じが何ともたまんないです。お気に入りしました!楽しみにしてます! (2018年1月21日 0時) (レス) id: 17f3b0bb3a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:2丁目のひきこもり x他1人 | 作成日時:2017年11月21日 21時