友達98人 ページ21
「で、私に用事とはなんだい？手短に頼むよ」
顎の下で手を重ね、ニコニコしている太宰さん。
「単刀直入に云うと、異能が消えたから、何か情報を下さい」
「無理だね」
「ンだとゴラァア!!」
「やんのかこらー」(時雨)
(太宰さんの波動拳)
「グボケアァ!!」A
「あぁ!!お茶菓子が!!お茶菓子持ってた事務員さんが!!蛍の体重によって!!」(時雨)
「うっせーーーよ!!」A
こんな感じだった。
敦君や国木田さんの登場で、何とかその場を収める。
「と云う訳で、異能が消えたので、情報寄越せ下さい」
「繰り返しは御免だよ」
再び寸分たがわぬ位置で構える太宰さん。
時雨は殊更菓子をつまみ始める。
いっそ、鳥になってその辺の塵ついばんでた方が幸せになれんじゃねぇのか？
「Aちゃんにそんな事が……」
いつの間にか隣に立つ敦君が、不思議そうに眺めてくる。
「そんなに見た目は変わって無いね……」
「ん？全体的に華奢になったよ？ほらほら」
「蛍、寂しくなるから止めな」
「まさか時雨に諭される日が来るとは」
こんなやり取りばかりが続く。
結論を云うと、太宰さんにも何も出来なかった。
最後の砦が落ちた感あったけど、云うほどショックでは無かった。
「じゃあお邪魔しました〜」
「本当に邪魔だった」
鏡花に吐き捨てられたが、時雨はヘラヘラしてる。
「じゃあ福沢さんに宜しく。そういや、福沢さん今何処に居るの？」
「敵にトップの居場所を教えるほど抜けていない」
国木田さんも、凄く今更警戒してきた。
「早く帰るよ、蛍。飛んで」
「無理だって」
「あぁ!!太宰さんともっと一緒に居たい!!」
はっきりしろ。
しかも、飛べねぇっつってんだろ。
どんだけ動きたく無いんだ、このニート。
「外まで見送ろう」
太宰さんが云った。
その誘いを丁重に断り、『飛べないゴキブリは良いゴキブリ』と、訳のわからない言葉を流す時雨と歩いていた。
帰り道に、時雨の希望で電車に乗った。
振動に体を任せ、吊革を掴と、目の前では女の子達が携帯を覗き混んで、楽しそうに会話を弾ませる。
年齢的には、私と然程変わらない。
そんな中で、私は考えた。
私達マフィアは、いつマフィアになった？
不幸には、相応の理由がある。
今悲劇的な人は、相応の悲劇があった。
何処かの誰かが云った。
「犯罪に走った人を見て、『一歩間違えれば自分もこうなっていた』と思うのは、軽率だ」
じゃあ、私の悲劇は何なんだ。
どうして私に、マフィアという悲劇が起きている。
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2丁目のひきこもり(プロフ) - 蘭香さん» ありがとうございます!!(^ ^)頑張ります!!頑張りま、あ……、(・з・;)〜♪頑張ってみせます(汗) (2018年5月22日 21時) (
レス) id: e7f710c5d0 (このIDを非表示/違反報告)
蘭香 - とっても面白いです！これは★いっぱいやな。更新待ってますー頑張ってくださいね！ (2018年5月21日 19時) (レス) id: 4a14a6da47 (このIDを非表示/違反報告)
2丁目のひきこもり(プロフ) - 夏目さん» ありがとうございます!!そういって頂けて嬉しいです。何とか時間を見つけて更新していこうと思います!! (2018年5月19日 18時) (レス) id: e7f710c5d0 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - 面白かったです！これからも更新待ってます！頑張って！ (2018年5月19日 5時) (レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：2丁目のひきこもり | 作成日時：2018年4月7日 17時
