2輪 ページ4
三日月の晩、かぶき町のとある居酒屋
カウンター席で中年の男2人が酒を片手に話していた
「…やァ、どうも怪しいんだよ」
「怪しいって…てめぇの奥さんかい?」
「あァ…最近、妙に粧すようになってなァ…
俺ァ、男じゃねェかと睨んでるんだ」
ぐい、と男が酒を飲み干す
「聞くと必ずはぐらかされるしよ」
「ヘェ…あんたが浮気されるたァね
そんなに気になんなら、いいとこ紹介してやるよ」
空になった盃に酒を注ぎながら、もう1人の男が言う
「なんだ、そこは」
酔いで頬を赤らめた男が聞く
「俗に言う、情報屋ってやつさ
こっちが知りてェもんは全て教えてくれんのさ
しかも、他と比べて格安で」
「ヘェ…そいつァなんだか胡散臭い話だが、行ってみる価値はありそうだ」
男2人は店を出て、その情報屋へと歩き出した
「なァ、その情報屋の名はなんて言うんだ」
歩きながら、男が尋ねる
「確か、[月ノ屋(ツキノヤ)]って言ったっけな」
「月ノ屋?」
「あァ、なんでも店主が月好きで、月の出てない日は定休日なんだと」
「ヘェ…また変わった店主だな」
「あんたも十分変わってるよ」
「はは、それもそうだ」
ははは、と夜道に男の笑い声がこだまする
…酔いが回っているせいか、背後からの異様な雰囲気には気づかない
影はゆっくりと2人に近づき、刀身を露わに___
「_____困るな、そういうことされると」
「!」
目の前にいきなり現れた男に、影は怯む
なぜ、どこから、いつ
影は考える、だが考えても、考えてもわからない
「…
男の前髪から覗く目に影は怯え、走り去っていった
「…あ、あんたは」
酔いがさめたらしい、男が聞く
「…あァ、危ないところだったな
まァ、店に入んな
ウチの店に用があったんだろう」
歩くうちにすぐ近くまで来ていたらしい
目の前には「月ノ屋」の看板
「ウチの店って…」
「…あァ、紹介が遅れたな
__月ノ屋店主、東雲です
ようこそ、月ノ屋へ」
月ノ屋店主の男____東雲Aは、そう言った
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たじま太郎(プロフ) - 燐さん» http://uranai.nosv.org/u.php/novel/totetumona1/ パスは下の名前だけ! (2018年7月14日 17時) (レス) id: cf213f116d (このIDを非表示/違反報告)
たじま太郎(プロフ) - 燐さん» おけまる (2018年7月14日 17時) (レス) id: cf213f116d (このIDを非表示/違反報告)
燐(プロフ) - たじま太郎さん» ...お願いしてもよろしいか? (2018年7月14日 7時) (レス) id: 33ba259d9b (このIDを非表示/違反報告)
たじま太郎(プロフ) - 燐さん» せやな!どっちつくる? (2018年7月14日 1時) (レス) id: cf213f116d (このIDを非表示/違反報告)
燐(プロフ) - たじま太郎さん» だっ大丈夫だよ!!!!覚えてるよ!さ、ちゃっちゃとやんないと運営さんから注意されちゃうよ!!!! (2018年7月13日 23時) (レス) id: 33ba259d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:燐 | 作成日時:2018年3月19日 9時