「二十二日」 いってきます。【過去編】 ページ23
そこは運動場の真ん中。
先生が説明をしていた。
ワクワクが収まらない!
「_______ということで、鬼は今から五分後に動きます。これからA級の人は逃げてください。それでは____開始」
合図と同時にいろいろな方向へと散っていった。
私も走ってどこに隠れるかを考えた。
うーん、私みたいなのは当たり前っぽくて、でも見つからない場所にいないと。
学院内で唯一の女子だし。
と、がむしゃらに来たのは校門前のの噴水。
ふと、見渡すとそれなりの低木が生い茂り、その後ろにちょっとしたスペースがあった。
あ、ここでいいか。
がさがさと掻き分けると、噴水から誰か出てきt…………出てきたぁぁぁ!?
小「え?え?!」
「こんにちわ、『ぷろでゅーさー』さん…♪」
小「…こんにちわ……?」
水色の彼につられて挨拶をした。
そんな彼はずぶ濡れにも関わらずニコニコとして、
「『かくれんぼ』はここに『かくれる』んですか?」
小「え…ええ、そうです。」
「そうですか…♪それでは『がんばって』ください…」
そして彼は沈んでいった。
見たところ二年生ぽかった。
《えー残り一分です。》
小「あ!こんなことしてる場合じゃない!」
私は先生からの放送を聞いて手早く低木の裏に隠れた。
《ここで追加ルールの説明をふたつします。ちなみにこの放送が終わり次第鬼が動きます。このかくれんぼには【裏切り】が存在します。【裏切り】とは簡単に言えば隠れる側、Aさんがいたとします。Aさんが鬼に見つかった時、ほかに隠れているBさんを差し出せばつかまらないというルールです。しかし、一回につき一人まで。もうひとつはこのかくれんぼ、最後まで逃げ切った人は可能な限りなんでも願いを叶えます。それでは、開始です。》
最初は【裏切り】なんてめんどくさいルール、なんで?って思ったけど、後ろのルールを聞いて分かった。
本ト、人の欲をもてあますのね。
と同時に私は先程のずぶぬれの彼を思い出した。
……彼が私を利用しないかな。
私はこの場から動こうとしたけれどすぐ近くで鬼を見つけたのでうかつに動けない。
彼を、信用してみようと思う。
ちょっと暖かい日の光が心地良くて眠ってしまった。
____________________
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《残り十分です》
淡々とした先生の声で目覚めると、目の前ではずぶぬれの彼が金髪の先輩に見つかっていた。
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暇じゃない暇人(プロフ) - スーさん» 大変長らくお待たせいたしました。このコメントを読んでいらっしゃるとは思いませんが、悪女の名前変換が可能になりました! (2022年2月14日 21時) (レス) id: 6b8c29da34 (このIDを非表示/違反報告)
スー(プロフ) - あの、とても面白いんですが、主人公の名前と悪女の名前変換できるようになりませんかね?悪女は友達と名前が同じで少し嫌な気分になったというか…。でも、できたらでいいですよ! (2018年8月7日 18時) (レス) id: abfb1a2b9b (このIDを非表示/違反報告)
暇じゃない暇人(プロフ) - 龍果靈さん» わざわざコメントありがとうございます!一鶴さん、多分冒頭を呼んでいませんね。マナー違反です…あ、本当に龍果靈さんの言葉励みになります!これからもよろしくお願いします。 (2017年8月10日 13時) (レス) id: f9aa411c9b (このIDを非表示/違反報告)
龍果靈(プロフ) - メイトに釣られやってきました!(結構前に)愛読させて貰ってます〜。...前の人(Knightsの一鶴?さん)ボロっかす言いますねぇ...特になにか小説かいて人気出てる訳でもないのに...頑張って下さい!応援してますっ! (2017年8月10日 0時) (レス) id: 11187e154c (このIDを非表示/違反報告)
暇じゃない暇人(プロフ) - 芽卯さん» ありがとうございます!王様…もっと活躍させる予定です!これからもよろしくお願いします! (2017年7月23日 16時) (レス) id: f9aa411c9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暇じゃない暇人 | 作成日時:2017年5月12日 22時