【ヒロアカ】轟弟、危険につき。【男主】 (ページ39)

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Your side.「いってらっしゃい」ページ39

あれから数日して、終業式を迎えてすぐ。合宿が始まる日を迎えた。

「じゃあみんな、いってらっしゃい」

「また後でな、うたい！」

上鳴くんの元気な声と同時にバスが発車する。B組の子たちももちろん一緒だった。さっき少しだけポニーと話した。
何やら今年は例年使っている合宿場ではないところを使うらしい。セキュリティがなんとかとか相澤さんが話してくれた様な気がする。
私も姉さんが運転する車に乗り込んで病院に向かった。

「どう？雄英での生活は」

「楽しいよ。兄さんもいるし、何より教室に先生以外のクラスメイトがいる。今までひとりで授業を受けてきたから毎日新鮮で」

「そ、ならよかった。山田としょーちゃんはどう？先生ちゃんとしてる？」

「相澤さんはともかく、山田もちゃんと先生してて姉さんが見たらびっくりすると思う。まあ、授業はちょっと、うるさいけど……」

「まさかとは思うけどあのハイテンションで授業してるの？」

「そのまさか」

横でうわあ、という顔をした。昔から2人のことをよく知るからこそより重みのある表情だ。

いつもの病院に着くと、慣れた手つきで手続きを済ませて姉さんと別れた。すっかり馴染みのある服になってしまった入院服に着替えると、主治医である直(なおし)先生からの説明が始まった。

「こんにちはうたいくん。今回もいつも通りの流れなんだけど、個性が派生したからそれちょっとみるね。あと、精神状態のチェックを念入りにしようか」

「わかりました。それじゃあ、よろしくお願いします」

病院の白い検査室のドアを開けて、顔馴染みなりつつ看護師さんたちに挨拶をして今日も硬いベッドの上で横になった。