【aph合作】カークランド家のメイドやってます。7【しげの2号&さくら大福】

メイドさん。３５１【しげの2号】 ページ44

「意外とロマンチストなのね」


楽しそうに笑いながらフランシスはアーニャを見た。「気持ち悪いよ」と満面の笑みで言われた。


「愛されたいなら外に出なきゃ」

「無理だったからこの世界にいるんだよ」

「無理だったと思うか？」


声のトーンを低くして真剣な目でアーニャを見た。そんなフランシスと目も合わそうとしないアーニャ。


「少なくともナターリヤたちはお前の帰りを待っている。あの二人からは愛されていたはずだ」

「そうだね。あの二人だけは私の家族だから」


愛していたし、愛されていた。それは知っている。あの二人の愛はアーニャにとって唯一の愛だった。


「でも家族からの愛と他人からの愛はち違うでしょ？その違いの愛がよく分からない」

「なるほどね」


フランシスは寝転がりググッと伸びをする。隣に寝転がるアーニャからは孤独な何かが伝わってくる。


「他人からの愛なんて自分がどう捉えるかで変わるモンだよ。愛されてるって思ったらそれで勝ちだ」

「キミも愛が分からないみたいで可哀想」

「ひどっ！お兄さんは愛くらい分かりますぅ」


口を尖らせて言った。「お兄さんは愛がありすぎて困るくらいなんだから！」とアーニャからするともはや意味不明なことを言い出した。


「とりあえずさ、アーニャは見るもの変えてみたら？こんなに暗かったら見える愛も見えないままだって」


ウインクをしてアーニャに言うと暗闇が光に包まれ白い空間へと変わった。

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