彼について ページ2
白鳥沢のバレー部と言えば県内トップレベルで全国大会常連の強豪校である。
その部活に所属していて、しかもスタメンと言うとイケメンもしくは強面の人を思い浮かべるかもしれない。
しかーし
私の彼氏さんの白布賢二郎くんは可愛い。美人。可愛い。綺麗系の可愛いである。
白い肌に斜めパッツンの前髪。
白い頬に赤みが刺した時の可愛さたるや…
眼光が鋭い時はあるけれど、結構大きめな瞳も可愛いさのポイント。
私の前に座っている川西くんと話している時にたまに出る年相応の表情も可愛い。2人ともそこまで表情を崩すときはないけれども。
結構な口の悪さだけれども、言いすぎたなと思った時は少し視線を外しながら謝ってくる。
その時に捨てられた子犬のような雰囲気も纏ってくるので許すしかない。罪である。
その他にも色々あるが、とにかく罪深き可愛さなのだ。
「おわっ!?」
そう1人で考えながら廊下を歩いていたら何かに躓きそのままバランスを崩してしまった。
「桜花！」
『うぇぁ!?』
「っぶねー…お前いつもボーッとしながら歩くなって言ってるだろ。高確率で躓くんだからな」
『ん。ありがと〜。賢二郎が支えてくれなきゃ転んでたよ〜。賢二郎の事考えてたらついつい』
「なっ…!?とにかく何か考えながら歩くのは止めろよ？危ないから」
『うん〜分かった〜!』
「じゃ、俺移動急がなきゃだから行くわ」
『うん！行ってらっしゃ〜い!』
ポンポン
追い越し際に賢二郎の手が頭を撫でた。
その時のニッとした表情に思わず赤面する。
前言撤回。
やっぱり彼はカッコイイ
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作者名：呉羽 | 作成日時：2020年9月7日 2時
