30日目 ページ32
「そう・・・か。だが、Aちゃんが元気になる可能性はないのか?」
我に返った近藤さんが尋ねる。
「あるにはあるけど、ゼロに近いから期待してないの。」「俺が見つける。」
「とーしろ!?駄目だよそれは定々公に逆らうことになるんだよ!?新選組が無くなっちゃうよ」
「一度決めたことは、曲げたら、魂が折れるんだろ?俺は侍だ。なんとか方法を見つけてみせる。」
「っっ」
真っ直ぐな瞳が俺を見抜く。
前に自分は汚れていると言っていたが、そうは見えない。
むしろ沢山の人を斬 ってきた俺より綺麗だ。
「すいやせん」
ずっと俯いていた総悟が立ち上がり、部屋を出ていった。
「総悟?」
「どうした?あいつ」
急だったため、ぽかんとする一同。
「あぁ。きっとAちゃんが長くないって聞いて、ミツバさんのこと思い出したんだろ。もうすぐ命日だしなぁ」
「ミツバさん?」
「総悟の姉だよ。綺麗で、お淑やかな人だったんだけど病気でね・・・総悟のたった1人の家族だったからなぁミツバさんは・・・」
ミツバ
あいつが死 んでしばらくたつが、まだそこまで心が整理されてないんだろう。
俺は墓前であいつの分まで生きると誓った。
これも曲げるつもりはねぇ
「近藤さん、私も失礼します。」
「「え?」」
スパン!と襖を開け放ち、Aはスタスタ出て行っちまった。
「トシィAちゃんどうしたんだ?」
「いや・・・知らねぇよ。」
何もやらかさない・・・よな?
更新遅れて、ゴメンナサイ!!
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作者名:さくら | 作成日時:2019年9月29日 0時