23日目 ページ25
屯所に帰ってきて2週間。
溜まりに溜まった始末書、報告書、苦情届け・・・
誰も手をつけないこれらの締切と戦うため、俺はここ最近ずっと徹夜をしている。
くそっまた総悟のが紛れてやがった。
・・・全裸で倒れているゴリラが見苦しい・・・・・・
これは近藤さんか・・・
終わんねぇーー
入院中は減っていたタバコの量が入院前よりも増えていることに気づく。部屋の中が曇って見えるのは気のせいではないだろう。
仕事が終わらない理由は、それだけじゃない。
最後に見たAの儚い笑みが頭から離れないのだ。
ミツバのように消えてしまいそうで柄にもなく落ち着かねぇ。
「あり?土方さん、サボりですかぃ?そりゃあいただけないや」
「トシ、どっか行くのか?」
部屋から出たところで総悟とゴリ・・・近藤さんと出くわした。
「そりゃオメーだろうが!!始末書くらい自分でやりやがれ!!はぁ見廻りに行ってくる。」
「見廻り・・・ねぇ」
「んだよ」
「いやねぇ?変にそわそわして、Aさんのところにでも行くのかと思っただけでさぁ」
鋭い
見回りのついでに病院に寄っていこうと思っていたのがバレていたようだ。
「え?なになに?トシにいい人でもできたの?キャー」
1番大騒ぎする人にバレてしまった。
女子高生のノリで聞き出そとする近藤さんを軽くあしらい、屯所を後にした。
帰ったら他の隊士にも伝わって、総悟があることない事吹き込み大騒ぎしているのが簡単に想像出来る。
しばらく屯所に帰りたくねぇ
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さくら | 作成日時:2019年9月29日 0時