初恋相手は花子さんやってました。

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「源先輩？」

「みっ」

源先輩。…あぁ、学園のモテ男か。

「源先輩は好きっていうか憧れなのよ！」

寧々ちゃん先輩が少なからず好意を抱く先輩…
なるほど、余程いい先輩なのだろうな。
脳内でいくらか予想を立てる。

「源先輩…なんて素敵な殿方…」

心酔、というのだろうか。瞳を輝かせて言う先輩。
恋とはまた似て非なるものだが、とても眩しく美しいと思う。

「それはどうも…」

いつの間にやら、背後には礼を言う高等部の生徒。
彼が噂の源先輩だろうか。

「みみみみみ」

源先輩！？ 声を少し荒げて驚く先輩。
今日も今日とて平和な学園ライフです。(なお年齢)

「兄ちゃん！」

「兄ちゃん！？」

「あー、面影あるー」

そういやこの前兄がいるだかいないだか聞いたな〜、と
仲のよろしい兄弟をじっと見つめていると、
冷たい声。

「それで…」

和やかな空気が一転。

「…君か」

ゾッと鳥肌が立つような、
身の危険を感じざるを得ないような。
恐ろしい、そう、恐ろしいだ。

さっきの含まれた声。
花子に向けてだと言うのは、視線を辿れば明らか。
それでも私に向かられたような恐ろしさ。

自分よりもずっと年下の…今は違うか。
それでも年下に見てしまうような子供に、私は

「おぉ怖」

んなぜにこんっっっなゆるい声を出したの？？？

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