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雀の囀る声。
陽光の温める空気が眠気を誘う。
羊雲が横に流れる様をじっと見つめていると、
横から視線を感じ振り向く。

「俺の個人情報聞き出して何に使うのさ?やらしー」

「やややらしくないもん」

相性占いだもん! 照れながら必死に花子を説得しようと頑張る先輩。
…そしてその間に座る約一名とそのさらに上に一匹。
どちらもこちらを見ていないので気の所為かと再び上を見上げると
おい と何やら不機嫌そうな声が。

「気付いてんだろ土御門」

助けろ と呻く様な小さな声に私の良心は助ける事を選択する。
両手を引いて一、二。一、二。 と立たせようとしたが、
少年くんを離したくないらしく、彼を挟む横二人に邪魔される。
肩をガッと掴まれ浮いていた腰がストンと落ちた。

「源くん行っちゃダメ!」

「せっかくヤシロとくっつけるのに〜」

いいの?少年? と先輩が止め、花子が誘惑。
ぐぬぬと悩み始める少年くん。私の苦労は??
ていうか

「なんで源挟んでるの?」

「だってヤシロがしつこいから」

「だって花子くんが教えてくれないから」

言い合いが続く事が目に見えたのか、
少年くんは勿怪をいじり始める。

「本名と血液型と家族構成と死亡日を教えてって言ってるだけなのに!けち!」

「なんで相性占いに死亡日が必要なの?」

死霊専用の占い本なのだろうか。
あとで覗いてみよう。考えていると、
話題は既に別のものに移っていた。

・→←神童



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さくら(プロフ) - 月ヶ瀬@猫さん» 秀麗だなんてそんなとんでもない…ありがとうございます!今後も頑張っていきますので、今作をどうぞよろしくお願いします! (2020年2月28日 7時) (レス) id: f3613561c3 (このIDを非表示/違反報告)
月ヶ瀬@猫 - さくらさん» すごく秀麗な文章に圧倒されました……もう私語彙力無さすぎ……これからも更新頑張って下さい! (2020年2月28日 0時) (レス) id: 579741ae87 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - さくらみるくさん» いえいえお気になさらず!美しいだなんてもったいないお言葉ありがとうございます!冒頭の日常を切り取った文章はまさに『美しい』を目指して書いていたので、そう言っていただけると嬉しいです!そのお言葉で明日からも更新頑張ります (2020年2月26日 21時) (レス) id: f3613561c3 (このIDを非表示/違反報告)
さくらみるく - 夜分遅くにすみません、さくらみるくです!!もう毎度のごとく美しい文章...そして可愛い夢主ちゃん...全てが私の好みです...。これからも応援してます!更新頑張って下さい〜! (2020年2月26日 21時) (レス) id: babdecb30b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら x他1人 | 作成日時:2020年2月11日 22時

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