初恋相手は花子さんやってました。

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コブラツイスト…いや、あれはやめておいてやろうか…
我ながら物騒な考えをしていれば、花子が戻って来る。

「少年から」

手を口に持ってきてヒソッと話し
ほい と渡された、またもご丁寧に畳まれた紙。
ガサゴソ開けば、【放課後で良ければ愚痴聞くぞ？】と心配そうな文章が。

優しいかよ。親切かよ。
金髪でピアスがしてあるものだから、
てっきり元ヤンか何かだと思っていたが少年くん…ごめんね…

少年くんの優しさをしみじみと感じながら、
【ありがとう、なら噂の八尋さんも交えて話さない？会ってみたい】と書いておく。
横から あ、決定なのね？ とツッコミが入るが、知らん。

きっと花子と関わっているなら苦労していた事だろう。容易に想像がつく。
愚痴を言い合えそうだし、会いたいと思ったのだ。
唐突な事だから警戒されそうだが、花子が上手く話すだろう…多分！

花子に紙を渡し、手を前に立ててお願いしてみる。
もー とむすくれるも、渡してくれる花子はやはり変わらず優しい。

懸念は要らないものだった。花子が上手いこと説明したらしく、
しばらくして返って来た返事は【知ってるのか、いいと思う】との事。
腕を小さく振って、ガッツポーズ。
女子の友達って少ないから嬉しいのよねーと静かに涙する。

【嬉しソー】

そっと書かれた言葉。
横には相も変わらずにむすくれる花子。

【ドーナツ持って来たから許して】

そう書けば打って変わってパッと顔が輝いた。
ふふん、久々に家に帰って作った甲斐があったというもの。
ルンルンとご機嫌な花子を眺めていれば、チャイムが鳴った。

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