チキチキ ページ18
うーん…と首をかしげて頭を悩ませているらしい銀ちゃん。いつもは見せない真剣な目付きである。仕事中にもこんな真面目な顔をして勤しんで貰いたいものである。
暫く唸りながら考えたのち、「みたらし2つ頼まァ」と。どうやらみたらし団子に決めたらしい。因みに私は今日銀ちゃんのおすすめを食べに来たので何を頼むかは銀ちゃんに委ねているのだ。
店「やっとお決まりかィ。へいへい注文承りました〜」
そう言いながら店主のおじさんは厨房の方へと消えていった。
銀「みたらしで良かったか?」
「銀ちゃんに任せるって言ったでしょ」
最終確認してくる銀ちゃんにそう返すと湯気のたつお茶を口にした。暖かい美味しい緑茶にほっ、としながら私は話をいつ切り出そうかと模索する。いきなり切り出すのには結構な勇気がいるだろう。そして私にはそんな大きな勇気はない。
「そういや、新八と神楽って今日どうしてんのかね」
銀「新八はアイドルのライブ、神楽はそこらへんのガキとでも遊んでんじゃね?」
「あー…アイドルってアレか、お通ちゃんだっけ。アレだよね、とうきびうん…」
銀「ココではやめとけココでは、一応飲食店だぞ」
「おっと、失礼」
銀「……」
「……」
他愛のない、というよりは超絶どうでもいい会話を繰り広げ、ふと訪れた沈黙。お茶に映る自分を見つめていれば、その沈黙はその気だるげな声によって破られる。
銀「…なんか、こーいう待ち時間って暇だよな…」
……待ってましたと言いたくなるそんな台詞によって。
「……ジャ、ジャジャーン…!」
銀「!?」
「…チ、チキチキ、銀ちゃんに質問しちゃうぞのコーナーでーす…」
銀「え……何、何が始まったの君の中で」
突然の私の訳がわからないコーナーの開催宣言に銀ちゃんは戸惑う、というよりは今度こそ若干引いているような顔をした。怪訝そうな目線をこちらに送ってくるが、それを無視して私は続ける。
「こ、このコーナーでは…坂田銀時その人のことについて質問しまくる、そんなコーナーになりまーす…」
銀「何なのその微妙なテンション、なんでちょっと棒読みなの」
……誰かシャベルを用意してくれエエエ!!!(二回目)
そう叫びたい衝動をなんとか押さえ込む。
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ピピコ(プロフ) - 悠さん!『忘れねぇよ』に続きこちらでもコメントありがとうございます!この作品はギャグもシリアスもお楽しみ頂けるものにしているつもりなので、そう言って頂けると嬉しいです!長ったらしく続いておりますが、引き続きお楽しみ頂けたら幸いです! (2017年8月9日 18時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - とても面白かったです!特にギャグの部分が好きです。トリップの話は今回初めて読みましたが、感動しました!これからも、頑張ってください!応援しています!ピピコ様の書く小説大好きです! (2017年8月9日 16時) (レス) id: 7d25b2e8fd (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - オロナミンCさん» そんなに誉めて頂けるとは…!!感激です!ギャグとシリアス、どちらも楽しんで頂けているなら幸いです!!これからも笑いあり涙ありを目指して頑張らせて頂きますので、少しでも楽しんで貰えたら嬉しいです!ありがとうございました!! (2017年7月29日 18時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
オロナミンC - ギャグもシリアスもちょうどいいぐらいにあってとても読みやすく面白く感動します。楽しく読ませていただきました。 (2017年7月29日 17時) (レス) id: e86c711444 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - いちごみるくさん» 本当ですか!?そう言って頂けて嬉しい限りです!これから少しずつ物語が動いてくるので感動できるものを書けるように頑張ります!ありがとうございます!! (2017年5月3日 15時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピピコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時:2017年4月19日 11時