17話 ページ19
｢鬼道さん、Aちゃんにマネージャーやってもらいません？｣
テスト最終日の放課後、いきなりこんなことを言い出すようなやつは
｢急にどうしたんだ、成神｣
｢ちょっと思ったんですよ。帝国って男子校だから、自然と選手ばっかりが集まる…。それで二軍メンバーがマネージャーやるような仕事を当番制でやったりしてますけど、細かいところまでは行きとどいてないですよね｣
｢確かに、現状としてそういった問題があるのは否定できないな｣
｢そこで！ Aちゃんにマネージャーになってもらえば、問題は解決されると思うんです！ もちろん、全部の仕事を一人でやってもらう訳じゃなくて、あくまでも記録とかみたいな細かい作業を主にやってもらうって意味なんですけど、多分それだけでもかなり変わるはずです。そして何より…｣
そこで一度言葉を切り、大きく息をすって
｢俺のモチベーションがめちゃくちゃ上がります！｣
｢…｣
堂々と言い放った成神に、その場にいる全員の冷たい視線が向けられる。
｢お前、それが目的だろ｣
全員の気持ちを代弁するように咲山が吐き捨てる。
｢あ、バレた？ ま、マネージャーがいれば助かるのはホントじゃん？｣
｢…だがまあ、成神の意見にも一理あるな｣
手を頭の後ろで組み、開き直ってケラケラと笑う成神に苦笑しつつも、少し考える鬼道に、
｢俺は反対です、鬼道さん｣
強くそう言ったのは辺見だ。
｢確かに、マネージャーがいた方が便利なのはわかりますが…あの転入生に帝国サッカー部のマネージャーがつとまるとはとても思えません｣
｢えー？ オレはそうは思わないけどな〜。ってゆーか、Aちゃんって多分辺見が思ってるより…｣
｢まあ待て、二人とも。確かにマネージャーがいるメリットは大きい…が、影山の実力がわからない現時点では、辺見の言い分もわかる。どちらにせよ、最終的な決定権は総帥と本人である影山にある。明後日テストの校内順位が張り出された後、明日の体力テストの結果もふまえて俺が総帥にかけ合うかどうか判断しよう。かけ合った結果、許可が下りれば影山本人に話をつける…それでいいな、辺見、成神｣
｢…わかりました｣
｢リョーカイでーす｣
鬼道が話をうまく話をまとめ、二人とも納得してうなづく。
定期テストが終わった次の日に行われる体力テスト。
はたして、このハードなスケジュールの中で彼女は結果を出せるのだろうか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 71人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雷暗(プロフ) - 佐久間 凛さん» そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！！ありがとうございます(^^)今年は受験生のためあまり更新できないかもしれないですが、頑張ります！！お返事ものすごく遅くなってしまい、すみません> < (2018年6月17日 21時) (
レス) id: 7abb023d07 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間 凛 - このお話好きです！遅くなってもいいから更新してほしいです！頑張って下さい！応援しています！ (2018年4月28日 14時) (レス) id: ea485f4be1 (このIDを非表示/違反報告)
雷暗(プロフ) - あべかわもちさん» お返事遅くなってすみません！応援ありがとうございます！はい、では、早速読みにいかせていただきますね！ (2017年8月14日 14時) (レス) id: 7abb023d07 (このIDを非表示/違反報告)
あべかわもち(プロフ) - すごく面白いです！これからも応援してます！もし宜しければ、私の作品にコメントをいただけませんか？ (2017年8月6日 16時) (レス) id: 7761ff91c5 (このIDを非表示/違反報告)
不鬼+273(プロフ) - ばれていましたかwはい!!273は綱海にーにです!!にーにも好きなんですよ(笑)キャストに、よっちん(吉野裕行)の名前が無かったので諦めていましたが、『きどう』っていう発言があって少し安心しました(笑)いえいえ、返信ありがとうございます(^^*) (2016年8月23日 23時) (レス) id: abe0909135 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雷暗 | 作成日時：2016年3月30日 0時
