deep insaide ページ34
「しょーちゃんっ！！」
ニノに解放された雅紀が
両手を広げながら降りてくる。
「雅紀っ！！」
胸でガッシリと受け止めれば。
嗚呼、感動の再会。なんだけど。
雅紀を強く抱きしめながらも
頭の中は大、混、乱！
整理がうまくつかねえ。
３人のおかげで雅紀は救われたんだよな？
それはめちゃめちゃ感謝なんだけど
雅紀が消えちまったバクバクと
芝居だったっていう怒りが収まらねえ。
それに。
色んな疑問が湧いてくる。
あいつらの芝居はいつからだったんだ？
雅紀は今日が期限だと知ってたのか？
だからおもてなしを？
「しょーちゃん。
頭の中グルグルしてるでしょ。」
ウッ・・。
「なんでわかるんだよ。」
「長年いっしょにいるからね。
だいたいわかるよ。」
「雅紀は混乱してないのかよ。
今日が期限だと知ってたからか？」
「知らなかったよ。
でも何となく３人の雰囲気で
そろそろかなって感じてたんだ。」
「なるほど。
だからこの企画を考えたのか？」
「うん。でもさ、
今日になってから期限は絶対今日だなって感じて
ちょっと焦ったよ。」
「ああ！
だから番組が終わらないうちにありがとうって？」
「そうなんだけどさ。
あのさー、しょーちゃん。」
「はい？」
「感動の再会なのに質問多すぎっ！」
「そっ、そうだよな！ごめんっ！」
「気になることはちょっと置いといてよ。」
「う、うん。」
「でさー、これだけは今すぐ言わせて。」
「なんだろう？」
「おれもね、
ずっとずっとしょーちゃんのことが大好きだった。
宇宙１ね。」
「っっ！！！」
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作者名：わか
| 作成日時：2022年9月30日 9時
