stay alive ページ15
ふふっ。逃げられた。
番組でやった時は乗ってくれたのにな。
乗った、と言うより
覚悟を決めたって感じか。
俺はあの時
アシストしてくれた芸人さんたちに
心の中で最大限の感謝をしたけどね。
一瞬口がくっついただけだったけどさ、
雅紀の柔らかい唇を思い出しては
夜な夜ないい思いを・・っと。
いけないいけない。いや、イケたけど。
今はその行為が悪かったから
ここに落とされてるんだ。
ここでまたｷｽなんてしたら
夜な夜な電流が走ることになる。
いや、反省せずにそんなことをしてたら
そのうち電流どころか雷が落ちるかもしれない。
真っ黒焦げ。
うわー。想像すると恐ろしいな。怖っ。
「残念でしたね。」
「わあああーっ！びっくりしたーー！
いきなり背後から声掛けんなよニノっ！」
パタパタと宙に浮いてる天使の三人。
俺の驚き具合にニヤついてるように見える。
「驚かせちゃいましたか？すみません。」
「わざとだろ。」
「そーんなことねぇ、
あるわけないじゃないですか。」
「もう来なくていいからな。」
「いいえ。何度でも来ますよ。
翔ちゃんが変わらなければね。」
ニヤつきがスッと消えて真顔で言われてもな。
「ニノ・・。
何度来ても俺は変わらないぞ。
諦めて帰ってくれ。」
そうとしか言えない。
「そんなこと言わないでくださいよ。」
「そうだよ。
天界でも仲良くやっていこうよ。」
「松潤。俺もそうしたいけどさ。
今でも俺は間違ったとは思ってない。
誰も傷つかない最良の選択をしたことで
雅紀は余計な悩みを抱えず
幸せな人生を送ったんだ。
無論俺自身もだ。そうだろ？」
「そうだけどさ。
今は翔くんが
ずっと嘘を抱え込んでたことが問題なんだからさ。
柔軟に解決しようよ。」
「悪かったな。頭が固くて。」
「そうですね。」
「ニノ！
翔くんが余計意固地になっちゃうだろ！」
「おい松潤っ！
意地を張ってるからじゃねぇよ！」
「しょーくん。」
「なんだよ智くん！」
「いつまでも、あると思うな、この世界。」
「へ？」
珍しく割って入ってきたと思ったら
指を折りながら五七五？？
「何？どういうこと？？」
「ふふふっ。
じゃあねー！ばいばーい！」
「ええっ？！」
ここで消えちゃうの？！
嘘だろ？！
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作者名：わか
| 作成日時：2022年9月30日 9時
