【短編集】立ち話。【実況者】

★甘 A 今日という日 ページ14

※学パロ注意


『あろま、帰る？』

「ん、今日ちょっと用事」

『そっか、じゃあ先帰ってるね』

「ん」


なにもない、ただの幼なじみ。
家が近いから一緒に帰るし、気づいたら一緒にいる。
前までそれでいいと思っていたんだけど…

今は、そうもいかないような気持ちが、芽生えていた。


最近、あろまは一緒に帰らない。
そして、

「1人？」

『…えおえお！』

「一緒に帰ろう」

えおえおとよく一緒に帰ることになる。

「あろまと一緒じゃないんだ？」

『うん、最近なんか…。』

「ふーん…」

ーーー

『あろまー』

「ん？」

さらに最近、あろまが教室に迎えに来ないので、私が行くんだけど、
あろまはいつも同じ女の子と一緒にいる。

『あろま、帰る？』

「まだ残るわ」

『…わかった、先帰るね』

「待てや」

『なに？』

「…いや、なんでもない」


そして、今日こそ、私はこの恋に終止符を打つ。


『…あろまはさ、

好きな人、いるの？』

「好きな人？いるけど」

『わかった、
もう、一緒に帰る、って聞かないね』

「は？ちょ、お前！」


私は逃げるように教室から出ると、
いつものように、えおえおが廊下で待ってくれていた。


『ごめん、おまたせ』

「…そんな辛い顔するならさ、」


＿＿＿俺にしとけば？


えおえおがかがんで耳の横で囁く。

でも、それでも、どうしようもなく、

『…私は、あろまが好き、で…！』

「じゃ、俺は帰るかな」

『え？』

「！…えおえおッ」

「後でハーゲンダッツな」

え、えおえおは、グル、だったの？！
てかあろまなんでいるの！？


思いっきり迫ってくるあろまに、思わず後ずさりして、気づけば壁に追い詰められていた。
片手を壁につかれて、いわゆる、壁ドン、というものをされた。


「で、誰が好きだって？」

『あろま、なんて、好きじゃな…ッ！？』


口を塞がれるようにキスされる。


「まだ素直になんねぇのか、この悪い口は？」


あろまが私の顎に手を添え、唇を指でなぞる。


「…俺のこと好きだろ？」

『…す、き…、あろまが、好き…』

「知ってる」

噛み付くようにもう一度キスされて、ニヤリとされた。


「帰るべ？」

『…えおえおと、いつからグルだったの？』

「アイツは別にグルじゃねぇ、
だから…俺、実は焦ってたんだよ」

『えっ』

「お前本当鈍感…、
悪いけど、アイツには渡さねぇし」


今日、片想いに、終止符が打たれた。


『これからは、毎日一緒に帰ろう？』

「あたりめーよ」

甘 アブ サディスティック教師→←甘 K ハロウィン ※

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