幹部のトリコ【中原 中也】

１８話 ページ19

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「おい、手前ェいつまで笑ってんだよ。」



『ごめんなさい、つい…可笑しくって…。』




笑いを止めようと思ったが、どうにも止まれずただずっとクスクスと笑っていた。


中原さんも呆れながら笑ってほのぼのとした雰囲気があたりに漂った。




私と中原さんに隔てられていた壁が薄くなったのは気のせいだろうか。

その後は、お互いの好きな物…趣味…休日の過ごし方。今更だけどたくさん話し合い共通点を一つ二つ見つけた。




不思議だ、胸がポカポカする。


お義父さんやお義母さんに話しかけられてもこんな感情なかった。むしろいつもゾッとしていたのに…。





そう思うと、私は何で逃げ出すような馬鹿な真似をしたのだろうか。

今の私なら、ずっとここに居たい。許されることなら






嗚呼、私…中原さんに依存しているんだ





孤独な私に彼の甘い誘いは、簡単に依存するものになっていたんだ。





『やっぱり、中原さんには敵わないや…。』




「は、何がだよ。」




『色々ですよ。』




話にふけっていると針はもうすぐ１２を指すため、中原さんに「寝ろ」と言われ自室に帰っていった。




初日は完全に閉じ込められ、鍵がかかっていたがもう鍵をかけるものなどいない。


窓から差し込む月光をぼんやりと見つめ目を閉じるとあっという間に睡魔に襲われた。

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