16話 ページ17
・
『な、中原…さん。』
「あ゛?」
私は今、最大のピンチを迎えているのかもしれない。
目の前には顔を真っ赤に染めて不機嫌そうな中原さんの姿があった。
相塚さん曰く、中原さんは浴びるほど葡萄酒を飲んでいたみたいで止めるよう促しても聞いてもらえなかったため私の元に頼みに来たらしい
私に頼まれても解決する訳ないのに…。
『飲み過ぎです、明日に響く…。』
そう言うと中原さんは面倒くさそうに葡萄酒のグラスを置いてため息を深くついた。
「手前ェも世話好きだな。」
『は?』
「普通、無理矢理ここに手前ェを閉じ込めてる男の心配なんかできねェだろ
変わってんな。」
変わってる。か…
私だって好きでこんなことやってるつもりは無い。
中原さんは、怒りっぽくて
怖くて、意地悪でいつも私を振り回して
嫌い。
だけど、変だ。
中原さんを見ればホッとしてしまう自分がいて
この前、太宰さんに接吻されそうになった時だって思い出すのは中原さんの顔だ。
乱暴な癖に接吻は優しくて…
変わり者はどっち?
分からない。
『嫌い、この前の中原さんは嫌いです。
でも、いつもの中原さんは…嫌いじゃ…ない。』
中原さんは呆れるだろうか
「怖い」と言って貴方を拒絶した私を
中原さんは一瞬目を見開いて私に近づき頬に手を添えた。
指先で唇をなぞられ、唇が熱を帯びた。
「____いいか?」
返事の代わりに目を閉じれば
すぐに熱は伝わった。
500人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫桜 - 更新、待ってます! (2018年7月26日 10時) (レス) id: e6d0a47f92 (このIDを非表示/違反報告)
誘宵(プロフ) - つづきが気になります!頑張ってください(>_<) (2018年2月13日 0時) (レス) id: 5537d07d79 (このIDを非表示/違反報告)
埃 - 続きが気になって仕方がないです!更新頑張って下さい! (2017年11月27日 22時) (レス) id: 7d7c78c9aa (このIDを非表示/違反報告)
夜蜜姫(プロフ) - 更新して欲しいです。お願いします。 (2017年9月27日 17時) (レス) id: e230e4a314 (このIDを非表示/違反報告)
ももニャン(プロフ) - 初恋抹茶さん» 更新待ってます! (2017年8月23日 2時) (レス) id: 122e18d340 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ