３１話 ページ32
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暗い、暗い道に猫の鳴き声も何も聞こえなかった。
ただ、私と太宰さん２人が静かに歩いていた。
「静かだね。」
『はい、小さい私がここに来た時も静かでした。』
この道はずっとあの時から変わっていなかったような気がした。
背け続けていた現実から漸く抜け出せるのかもしれない。
抱えていた花束が歩く度に揺れた。
光を遮られたこの道にただ凛とした白い花が唯一の光になったような気がした。
『着いた…。』
「着いたみたいだね。」
喫茶店兼自宅だったこの家は、何も変わっていたなかった。
ただ、玄関のドアには何枚もの板で塞がれていた。きっとまだ残っているはずだ。あの時の血痕が。
持ってきた花をドアにそっと立て掛けて手を合わせた。
私は分からないままだ。
影に飲み込まれた人たちの末路を知らない
一生暗闇の中なのか違うのかさえもわからずただ日が過ぎていくだけだった。
『＿＿＿＿どうか、幸せでいて下さい…宍戸さん。』
せめて、
「＿＿＿＿宍戸さん、ってAちゃんこの人達は君の親だよ？」
あまりにも他人行儀だったのだろうか太宰さんは不安そうに私を見ながらそう言った。
ここは私が親を殺してしまった場所だ。
普通なら、泣きわめきずっと謝罪の言葉を述べていてもおかしくはないはずだ。
でも＿＿＿＿＿、
『もう、あちらの世界に行ってしまっては別の人です…。
これ以上…天国でも辛い思いをさせるわけにも行けませんし。』
だから、いいません。
そう答えると、太宰さんは納得したように笑って今度は手を繋いで帰った。
電車に乗ってヨコハマの街に帰ると太宰さんは何かを思い出したように「あ。」
と、声を出した。
「探偵社に明日中に仕上げないといけない書類があったのを忘れていたよ。悪いけど先に１人で帰って置いてくれないかい？」
『分かりました。』
私の隣から離れていく太宰さんの背中に手を振っていたら視界が暗転した。
何かを被せられるのと同時に急に意識が遠くなった。
『太宰…さ…ん…。』
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喉風邪にまたもやかかってしまいました…汗。熱は３９度台なのですが、私自身熱に強いので全くしんどくは無いですね。皆さんも喉風邪には気をつけてくださいね(o^^o)
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にろりん - 遅くなり申し訳ございません。改めて完結おめでとうございます！毎回楽しみに読ましてもらいました。新作も見ます！絶対！！ (2017年5月4日 20時) (
レス) id: 3b726ac26d (このIDを非表示/違反報告)
松木小春(プロフ) - 完結おめでとうございます！森さん落ち楽しみです！ (2017年5月2日 23時) (レス) id: e4578cb5fe (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - 完結おめでとうございます！新作楽しみにさせてもらってます！！ (2017年5月2日 22時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
初恋抹茶(プロフ) - 沙羅さん» ありがとうございます！新作の方は森さん落ちにしようと思うのでよろしくお願いします！ (2017年5月2日 20時) (レス) id: 8f432b42ce (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - お疲れ様です！！そして完結おめでとうございます！最後は納得の終わり方でした……泣きました(^^; 新作、お待ちしております(o^^o) (2017年5月2日 20時) (レス) id: b15e900c6b (このIDを非表示/違反報告)
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