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22話 ページ23





___カランッ、と



空中を飛んでいたメスは見えないなにかに切られて真っ二つになった。




真っ二つになったメスの上にポツリと雪が舞い落ちた。




首領は雪を見た途端、嫌な顔をして目を鋭くさせた。





「立体映像の異能か…。」




『…この会談は




最初から、一対一ではありません。』





私の声と同時に



社長、谷崎さん、太宰さんが現れた。






「おや、これじゃあ条件を破っているじゃないか。」




「貴方もAちゃんに攻撃しましたよね。



お互い様です。」





太宰さんは私の傍に来て、首領に堂々と向き合った。


私にはない強さで向き合う太宰さんを横目にしっかりと首領を見詰めた。





『首領、最後に一つだけ言わしてください。




私は貴方の駒なんかじゃありません___。



______私は人間です。』





だから、もうこれ以上


悪夢を見させないで____。




よく考えてみれば考えるほど



過去の私は可哀想な人だった。




血の繋がりの無いお義父さんでも


愛されたい一心で。



傷つきたくなくて、異能力を使って。

愛され続ける未来を願って頼った。




首領は何も言わずに私の横を過ぎ去り、ドアの手前で止まった。




「そんな目をされて、連れて帰る気が無くなったよ。



私も、娘が嫌がるのに無理矢理連れて帰るような大人気ないこともうこれ以上はしたくはないね。



お先に失礼するよ____A。」









嗚呼、矢張り




貴方は狡い人だ。





なんで、最後になって私の名前を呼ぶの___?







『…馬鹿…、本当…お義父さまの馬鹿…。』






「…Aちゃん。」




頭をぽんぽんと撫でられてポロポロと涙は溢れた。






確かに、憎かった。




でも、大好きだったんだよ。








広い建物の中に私の泣き声が行く宛もなく残響した。



ひどく辛い日だった。

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にろりん - 遅くなり申し訳ございません。改めて完結おめでとうございます!毎回楽しみに読ましてもらいました。新作も見ます!絶対!! (2017年5月4日 20時) (レス) id: 3b726ac26d (このIDを非表示/違反報告)
松木小春(プロフ) - 完結おめでとうございます!森さん落ち楽しみです! (2017年5月2日 23時) (レス) id: e4578cb5fe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 完結おめでとうございます!新作楽しみにさせてもらってます!! (2017年5月2日 22時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
初恋抹茶(プロフ) - 沙羅さん» ありがとうございます!新作の方は森さん落ちにしようと思うのでよろしくお願いします! (2017年5月2日 20時) (レス) id: 8f432b42ce (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - お疲れ様です!!そして完結おめでとうございます!最後は納得の終わり方でした……泣きました(^^; 新作、お待ちしております(o^^o) (2017年5月2日 20時) (レス) id: b15e900c6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:初恋抹茶 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年4月9日 15時

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