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花子…さん? ページ4

えー、Aです。

今まさに近くにいる人がパニックになっていると自分が冷静になるって言うあれを体験しました。

「大丈夫?」


大きな目をぐりっとさせて、寧々ちゃんに近づく男の子。
ここ、女子トイレなんだけど…

「透ける体…」

『人魂…』

「昔の制服…」

『あ、あなたは…』

ぽつり、ぽつりと交互に言葉が漏れるように出てくる。


「俺は怪異さ」


「『………』」


もう何度目か分からない静寂。


「学園七不思議が七番目 【トイレの花子さん】
……はじめまして」

にっと笑いながらそう告げた男の子……もとい花子さん。(?)


『あなたが花子さん…⁉』

「そ……」

「『そんなのうそっ!』」


『おかっぱは?赤いスカートは?』

「しかも男の子だし…」


「そーゆーの最近流行らないんだよねー」

流行り…?幽霊に?

「花子くんって呼んでもイーヨ」

「怪異に流行りがあるの⁉」

あっ、寧々ちゃんがつっこんだ。
私は混乱して来て、花子さんの話を聞いてなかった。

「〜、聞かせてよ 願い事」

でさ…ずっと思ってたんだけど…

『ここ、女子トイレなんだけど…』

「…………」

「…………」

『…………』


「本当に、ただの変態幽霊じゃないのね?」


待って寧々ちゃん!花子さんの顔が固まったよ!


「…もういいサヨナラ」


あーあほら落ち込んじゃった…


「うそうそ男の子の花子さんかっこいい!」

あっ花子さん戻って来た。
顔は見えないけど…

「それじゃーお名前と願いをドーゾ!」

こっちを向いたと思ったら満面の笑みだった。
声のトーンも先程とは打って変わって明るくなっている。

「『(意外と単純…)』」

「はいっ」

寧々ちゃんが先に話し始める。
寧々ちゃんも顔がにっこにこだ。

「高等部一年A組八尋寧々です!
好きな人と今すぐ両想いになりたいです!」

「ヤシロね。願い事は恋愛成就と…相手は?」

「二年の源先輩!学園の王子様なの!」

「へぇー…そこの子は?」

『えっと…Aです!願いは…』

やばっ、考えてなかった…どうしよう?

呼び出しといて願い事なしとか悪いし…

「A?」 「Aちゃん?」

『あっ、えっと、その…』

わあぁぁ、どうしよう…!!

何か良いものが落ちてないかな…と視線を彷徨わせてももちろん何もなく…

意を決して考えてないことを伝えようとして顔を上げると、




目の前に花子さんがいた。

花子さん→←呼び出し



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- とっても続きが気になります!無理をしない程度に、更新頑張ってください。 (2021年3月25日 0時) (レス) id: 6808633ea0 (このIDを非表示/違反報告)
- 地縛少年花子くんくですよ (2020年2月19日 23時) (レス) id: aba12b336e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らび | 作成日時:2018年8月9日 15時

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