テレパシー少女は夢をみる2【轟焦凍】 (ページ18)

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No.67 ページ18

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期末テストが終わった。一時は集中出来なくてどうなることかと思ったけれど、夏祭りの楽しみを糧に何とか力を発揮することが出来た。

返ってきた答案用紙と成績表に満足していると、心操くんが私に話しかけてくる。

「その様子じゃ成績良かったみたいだな」

『うん、何とかなったよ』

「轟って奴のおかげか？」

『かもねー轟くん、頭良いから…って、あれ？心操くん轟くんのこと知ってたっけ？』

「あのA組の奴だからな。ライバルのことは知ってて当然さ。それに、お前よくそいつといるだろ」

良く知ってるなと思いつつ、肯定の返事をすれば心操くんは驚くべき言葉を告げる。

「好きなのか、轟のこと」

『へっ、な、何言ってるの？心操くん』

「嘘吐かなくていいよ」

『…そんなに私って分かりやすいのかなぁ』

一気に轟くんにバレていないか不安になってくる。今までの自分の言動を思い出していると、いつの間にかチャイムが鳴っていて心操くんは早々と帰ってしまった。

そんな悶々とした気持ちのまま帰る準備をしてA組に向かう。するとA組の女子たちが私に気づいて名前を呼んだ。

『どうしたの？』

「Aさん！もし宜しければ皆さんとご一緒にプールに行きませんかっ？」

『八百万、めっちゃ目輝いてる…』

明日からは待ちに待った夏休み。特に予定がなかった私にとっては嬉しいお誘い。

それだけではない。初めて女子から遊びの誘いを受けたものだから、仕方ないという雰囲気を出していても内心とても嬉しかった。

この機会にあまり話したことのない耳郎さん、葉隠さん、蛙吹さんとも仲良くなれそうで夢みたいだ。