Free.31 ページ34
郁弥 Side
日「差し入れ持ってきたよ」
Aとの夕食も終え休んでいるとき、日和が来た。
「こんなに?」
日「晩御飯まだだったらなにか作ろうと思ってさ。」
「もう食べたよ。日和は心配しすぎ」
日「じゃあアイスだけでも食べない?コーヒー入れるからさ」
「僕が入れるよ。日和は座ってて。あ、Aもいるから」
日「そうなんだ。ありがとう」
貴「日和だったんだ。用事は終わったの?」
日和を中に入れてお湯を沸かす。たしかAは甘いほうが好きだったよな…
「ねぇA、コーヒーは甘いほうがいいよね?」
貴「あ、うん。苦いのは飲めない…」
「ふふ、そうだよね、ありがとう」
やっぱり。こういうところかわいいよね。
日「みんな、郁弥のこと心配してたよ。ほら、郁弥最近力を出しきれてないじゃない。まぁ僕は郁弥なら大丈夫って言ってるんだけどさ。星川キャプテンは郁弥のことすごく目にかけてる。もちろん、Aのこともね。どうしてもフリーリレーを泳がせたいみたいだよ。」
「僕はもうリレーは泳がない。」
貴「…僕も、リレーはもういいや。」
日「分かってるよ。リレーを泳がない今の郁弥とAが最強なんだから。知ってるよ。」
…今ここでハルたちの名前を出すことはいいことじゃないな。帰ってもらおう。
「A、電車の時間、大丈夫?」
貴「あ、もうちょっとだ!郁弥ありがとう!日和、またご飯行こうね!ばいばい!」
「ん、また明日ね。」
そう言ってばたばた帰って行った。
「日和、今日ハルたちと会ったでしょ。」
日「…知ってたんだ。」
「帰る時、ハルたちがいるの見かけたから。」
日「Aは気づいてた?…話したよ。この前と同じ。今は郁弥が大事な時だから会わないで欲しいって伝えただけ。」
「うん、まぁ…Aは気づいてなさそうだったよ。」
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日和が人魚姫の本をまだ持ってるのかと言っていた。これがないと、自分を見失いそうになるから。好きという訳では無い。考えるために、持っているんだ。
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さく(プロフ) - はるかぜ。さん» ありがとうございます! (2022年1月27日 23時) (レス) id: 3f7d8ab273 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜ。(プロフ) - 読みやすくて、どんどん読めました。更新されていて嬉しいです!続きも楽しみにしてます! (2022年1月27日 21時) (レス) @page10 id: 164040e2af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さく | 作成日時:2022年1月26日 22時