空気だと思ってください【すとぷり】

やっぱりごめんなさいって大事だよね。 ページ7

「あ〜、さっきの、気にしなくていいから。」

「私のせい、ですよね？」
ジェルさんが怒っていたの…と付け加えて、しゅんとする。

「んーん！あいつ、最近女がらみで問題起こしてさ。ちょっと女の子に敏感になってんだ。
しかも、ななもりさんが預かってた犬にお気に入りのマグカップ壊されて怒ってんだよ。」
そう言ってピンクさんは苦笑した。


「あ、言ってなかったよな。

俺はさとみ。一応この家の中では最年長。
あらためてよろしく、Aちゃん。」
さとみさん、その笑顔は反則です…

それから、少しおしゃべりして打ち解けてきたころ。

スマホをちらりとみて「そろそろいいか」と呟いた。

時刻は19時半。

「夕飯、いつもだいたいこの時間だから。」


2人でリビングへ向かって、さとみさんがドアを開けた瞬間。
大きい物体が飛び出してきて、さとみさんを抱きしめた。

「は！？Aちゃんちゃうやん！」

その物体が人で、しかも先程まで怒っていたジェルさんだと気づいたとき、私はジェルさんの腕の中にいた。


「えっ、あの！」

「あああAちゃんごめんなぁぁぁ！
さっきほんま酷いこといったよな俺ぇ…」

先程の様子からは考えられないような話し方で、拍子抜けしてしまう。
ジェルさんから一歩離れて、私は深々と頭を下げた。

「いや、急におうちに入れていただいたわけですし！
不快な思いをさせてしまって、すみません！」

「あかんなーくん！この子めっちゃええ子やん！」
「だから言ったじゃん！いいこだよって！」

「んんんんん///」と顔を手で覆いながら騒ぐジェルさん。

よく分からないけど、許してもらえたみたいで良かったです。

笑って食べるご飯って美味しいですね。→←関西弁お兄さん激おこ。

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