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特に何もすることがなくなったAは取り敢えず座って待つことにした
「意外につめてぇな…」
ザックが身震いさせながら呟く
「大丈夫か?」
「おー」
「……」
二人の間に沈黙が流れる
その時ふと、Aがカバンにタバコがあることを思い出し、取り出して1本に火をつけた
深く吸い込み、煙を吐き出す
「あ?お前タバコなんか吸うのかよ」
「タバコはダメだったか?」
「いや…なんか意外だと思ってよ」
タバコを吸うAの姿にザックは顔をそらしながら頭をかく
「……自分でも不思議に思うよ」
「あ?」
Aはタバコの火をぼんやり見つめる
その表情はどこか儚げで、ザックはそれを思わず見つめた
「タバコを吸うとさ…なんか、懐かしいというか」
「……なんだそれ」
「俺にも、よくはわからない…ただ…これも忘れてはいけないことがあったと思うんだ」
変だよな、と乾いた笑いをザックに向けたA
ザックはそれを見て、少し顔をしかめた
「…無理に笑うな気持ちわりぃ」
「気持ち悪いとは失礼だな」
「うるせぇよ。笑う時は満ちた時に笑え」
「…慰めてるのか?」
「ばっ///ちげぇよ!」
顔を赤くし、そっぽを向くザックにAはキョトンとしながらもフッと薄く笑った
その後すぐにザックの足元でカチッという音がした
「なんか鳴ったぞ」
「仕掛けが解けたかもしれないな」
「よくわかんねぇけど上がるか」
ザックは水の中から上がり、濡れた服を少し絞る
「壁のところで待っていよう」
「おー」
Aの提案にザックは返事をして、第一墓場に戻ることにした
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黒リンゴ - お、面白いぃぃ! サクヤ様貴方は神ですかぁぁぁぁ((殴 煩いですね。 すみません!続き待ってます!! (2016年11月26日 15時) (レス) id: 7688b32a06 (このIDを非表示/違反報告)
フラン - 続きを・・続きを恵んでください (2015年11月26日 18時) (レス) id: b29f2ef4df (このIDを非表示/違反報告)
サクヤ(プロフ) - 進化★さん» ありがとうございます(*^_^*)Ep.2の方も更新中なので、そちらもよろしくですm(__)m (2015年10月31日 17時) (レス) id: 6a94c13df9 (このIDを非表示/違反報告)
進化★ - マジでメチャクチャ萌えました(><)特に、ザックが抱きしめてくれる所とかは、鼻からケチャップが… (2015年10月31日 17時) (レス) id: a2fedb4541 (このIDを非表示/違反報告)
殺戮の天使最高 - うわぁあああ、メッチャクチャ萌えました( ´:ω:` )2話配信されて全部見て泣いてた気持ちが少し楽になりました(´;ω;`)素晴らしい作品過ぎて評価の☆無限大につけたいぐらいです… (2015年10月13日 1時) (レス) id: d1320c0929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サクヤ | 作成日時:2015年9月9日 20時