24 ページ26
「−−さて、私達も探すよ」
「はあ?俺が仕掛けなんざ分かるわけねーだろ」
「別に期待してないし」
「マジで殺してえ…!」
Aはザックの言葉を無視して、墓の方を探索し始めた
その行動に彼は、不思議そうに見る
「何で墓なんか調べてんだ?」
「…ここのフロア、墓が異常にあるからね。もしかしたら墓に仕掛けてるんじゃないかと思ってさ」
「へー」
あまり興味なさそうに言うザックに、Aは彼に振り返って睨んだ
「あんたも他の墓調べなさいよ」
「へいへい」
気だるそうに返事をすると、ザックは墓を調べにこの部屋を出て行った
彼の姿が見えなくなって、Aは疲れたようにため息をこぼす
「−−アイツと居るとなんでか疲れる…」
愚痴をこぼすが、気を引き締めて墓の探索に戻った
と、すぐに扉の開く音が聞こえて顔をあげると、何故か上機嫌のザックの姿があった。
その手には古びたツルハシを持っている
「…何でツルハシ持ってるの?」
「決まってんだろ。イライラするあの墓を壊すためにだよ」
彼は歪な墓に向かい、ツルハシを構えそして
墓に向かって振り下ろした
−−ドクン!
「ちっ堅ってーな!馬鹿かよ!!」
そして、また振り下ろそうとすると腕をガッと掴まれた
文句を言おうと振り返ろうとするザック
「んだよ!邪魔すん−−っ」
ゾク…
言葉を発しようとしたが、思わず途切れた
「…墓を、壊すな…」
振り返った先には、これまでに見たことがない表情をしたA
そして、殺人鬼である彼でさえ冷や汗をかくほどの"殺気"
−−それは、まるで
「−−っ!?私…今何を…?」
張り詰めた緊張感の中、Aがいつも通りに戻り、ハッとして彼の掴んでいた手を離す
「…お前、なにもんだよ」
ザックがAを睨んで問いかける
「−−そんなの、私が一番知りたい」
そう答えると、顔を俯かせた
その時の表情は、髪の毛で見えなかった
「…表面は何もなかったから、墓、壊してもいいよ」
「…いいのかよ」
「うん…壊したら、出てくるかもしれないし」
"私、端で見てるからさ"とAは部屋の隅に座り込んだ
どう見ても"見る"感じではないが、ザックは構わずに墓を墓石はし始めた
壊していくうちにハイテンションになったザックは他の墓も壊そうと部屋を出た
残されたAは先程の自分の行動のことを考えていた
どうしてあんなこと
あれは、私?
だとしたら…
−−自分が、怖い
.
479人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒リンゴ - お、面白いぃぃ! サクヤ様貴方は神ですかぁぁぁぁ((殴 煩いですね。 すみません!続き待ってます!! (2016年11月26日 15時) (レス) id: 7688b32a06 (このIDを非表示/違反報告)
フラン - 続きを・・続きを恵んでください (2015年11月26日 18時) (レス) id: b29f2ef4df (このIDを非表示/違反報告)
サクヤ(プロフ) - 進化★さん» ありがとうございます(*^_^*)Ep.2の方も更新中なので、そちらもよろしくですm(__)m (2015年10月31日 17時) (レス) id: 6a94c13df9 (このIDを非表示/違反報告)
進化★ - マジでメチャクチャ萌えました(><)特に、ザックが抱きしめてくれる所とかは、鼻からケチャップが… (2015年10月31日 17時) (レス) id: a2fedb4541 (このIDを非表示/違反報告)
殺戮の天使最高 - うわぁあああ、メッチャクチャ萌えました( ´:ω:` )2話配信されて全部見て泣いてた気持ちが少し楽になりました(´;ω;`)素晴らしい作品過ぎて評価の☆無限大につけたいぐらいです… (2015年10月13日 1時) (レス) id: d1320c0929 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サクヤ | 作成日時:2015年9月9日 20時