14 ページ15
.
シャキン
「……何」
「お前、いい顔するじゃねえか」
いきなり鎌を向けられたAは怪訝そうな顔で目の前の殺人鬼を見た
「俺はな、幸せそうな顔をしたヤツを見ると…殺したくなっちまうんだ」
獣のように目をギラギラさせ、ニヤリと笑った
普通の人だったら恐怖で怯えるような表情だが、Aは表情を変えずむしろ目の前の殺人鬼を睨みつけた
「だったら、殺ってみなよ。私はそんなの怖くない」
「…っち」
凛とした声で言う彼女に舌打ちをして、鎌をおろした
「つまんねぇな…殺る気失せたわ」
「そう、じゃ私行くわ」
そう言ってAは殺人鬼の横を通り過ぎた
奥へ進んでいく彼女の背中を、殺人鬼は見つめた
「…ホントつまんねぇ女」
そして、彼はガラスの壁を叩き壊した
**************************
奥の方へ進んでいくと、扉がひとつあった
「ここにレイがいるのかな」
というか、後ろですごい音したけどあいつ何したの?
そんなことを思いながらも、レイの心配でその扉を開けた
開けた部屋は手術室で、真ん中の手術台にレイが座った
その前に死体が転がっていたが、Aは気にせずレイのもとに行く
「レイ!無事だったんだね…−−レイ?」
なんだか様子がおかしい
呼びかけても、レイは遠くを見つめている
すると、彼女は台を降りて扉の方へ向かった
「ちょっと、レイ!?」
Aは慌ててレイを追いかける
どうしちゃったの?レイ…
一人でどんどん進んでいくレイにAは後ろから追いかける
ガラスの壁があったところが壊されており、レイはその先に足を踏みれた
そこにはエレベーターとあの殺人鬼の姿があった
「…っち!動かねぇ!叩いてもぶっ壊れねえしよ!」
"ったく、どうすりゃぁ"とつぶやいている所に、レイは殺人鬼に近づいていく
「ちょっ、レイ!」
慌ててレイを止めようとするが、その声に気づいて殺人鬼が振り返る
「…何だ、お前ら」
殺人鬼は近づいてきて二人を見据える
Aはレイを庇うように前へ出る
「のこのこ現れやがって、どういうつもりだ?あぁ?」
そう言って鎌を突きつける
そこにレイはAの前にでて"あのね…"と声をかけた
「……お願いがあるの」
「ああ?」
「レイ?」
「…お願い」
「−−私を、殺して」
.
479人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒リンゴ - お、面白いぃぃ! サクヤ様貴方は神ですかぁぁぁぁ((殴 煩いですね。 すみません!続き待ってます!! (2016年11月26日 15時) (レス) id: 7688b32a06 (このIDを非表示/違反報告)
フラン - 続きを・・続きを恵んでください (2015年11月26日 18時) (レス) id: b29f2ef4df (このIDを非表示/違反報告)
サクヤ(プロフ) - 進化★さん» ありがとうございます(*^_^*)Ep.2の方も更新中なので、そちらもよろしくですm(__)m (2015年10月31日 17時) (レス) id: 6a94c13df9 (このIDを非表示/違反報告)
進化★ - マジでメチャクチャ萌えました(><)特に、ザックが抱きしめてくれる所とかは、鼻からケチャップが… (2015年10月31日 17時) (レス) id: a2fedb4541 (このIDを非表示/違反報告)
殺戮の天使最高 - うわぁあああ、メッチャクチャ萌えました( ´:ω:` )2話配信されて全部見て泣いてた気持ちが少し楽になりました(´;ω;`)素晴らしい作品過ぎて評価の☆無限大につけたいぐらいです… (2015年10月13日 1時) (レス) id: d1320c0929 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サクヤ | 作成日時:2015年9月9日 20時