6人の絆

#25 ページ25

藍沢「出来たぞ。起き上がれるか？」



「……うん。」







身体を起こすとソファーの前に置かれてある小さなテーブルに美味しそうな卵粥が入っているおかゆ鍋が置かれてあった








藍沢「このくらいか？」



「うん、ありがと」







器に食べる分のおかゆを入れてくれてそのまま受け取ろうとするとヒュイっと避けられた








「…え、……ちょっと…。」






藍沢先生の方を見ると、
スプーンで一口分のおかゆを取り、
ふーっと熱を冷ましている姿があった








藍沢「………ん」



「…ん？？」







藍沢先生と私は向かい合わせになって、
藍沢先生はスプーンを私の前に差し出したが私はさっぱりわからなかった








藍沢「……ん！」





「…あ、…わ、私は1人でも食べれます！」







食べさせてくれていたのね

でもいくら熱でも食べれるのに





そう思ってスプーンを奪って口に運ぶと







「熱っ！！！」







おかゆの熱さに思わずむせている中、藍沢先生は鼻で笑っていた





藍沢先生は私が持っていたスプーンを奪っておかゆを一口分すくってふーっと熱を冷ましていた








藍沢「………ん」






「………っ美味しい」








仕方なく藍沢先生が差し出したスプーンの意味を知った上、パクッと食べた





このことを繰り返しているとおかゆ鍋の中にあった卵粥はなくなっていた






その後、







「シャワーだけでも浴びて身体を綺麗にしてこい」と言われ、







シャワーを浴び、




着替えがなかった私は藍沢先生からスウェットを貸してもらったけれど、




どう考えても上も下もダボダボだった







そして風呂上がり、






しばらくクールダウンをしながらぼーっと座っているとお風呂に入ってきたのか、





いつもの髪型とは違い、スウェットを着た藍沢先生がいた

#26→←#24

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す