【文スト】激甘と鎖骨が詰まった文スト【短編集】

彼の幸せ観点【中原中也】 ページ35

二次オタコミュ症様リクありがとうございます！

遅くなってすみません……！

……ドSって何だろう。


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中也の家のソファこそ、世界で一番寝心地がいいと思う。
横になって目を閉じ、十回も呼吸すれば、軽く眠りにつけてしまう。


『ぅあ〜………幸せ…………。』

「何が人ン家のソファで寝て幸せだ莫迦野郎。」


上から声を掛けてくるのは、この家の家主である、中原中也さんでございます。
私の恋人でもあるけどね。
半ば呆れ気味に私の頭にデコピンを一発いれると、何処かへ行ってしまった。


『…否、何なんだよ。』


何しに来たんだよ。
数分すると、中也は私の足を無理矢理のけて座った。


『…ねぇ、せめてさ、膝枕とか出来ないの？』

「やらねェよ。その代わりほら、ジュースだ。」


そういってグラスを差し出す中也。
色からしてジンジャエールだろう。
わたしはよっと起き上がり、グラスを受けとる。
中也のグラスを見ると、葡萄酒のようだった。
酒大好きか。

私は丁度喉が渇いていたので、潤そうとごくっと飲む。
あ、美味しいです幹部。


『流石、中也は気が利くね！』

「…おう。」


何、最初の微妙な間。
…というか体が気の所為か熱くなってきている気がする。
頭もボーッとしてきて。
私はテーブルにグラスをおいて、中也に抱き着いた。


『……熱い。』


そして私はこの感覚を知っている。
前にも知らず知らずに盛られていたことがあった。
私は抑えきれず、自分から唇を密着させた。


『んっ……んふぅ……』


然しこれでも収まらない。
すると中也は私の手を近くにあったタオルで縛り、唇を離した。


「俺はこの光景が一番幸せかな……。」

『…変態、ドS。』


息が荒くなってきて、そろそろ何かの快感に溺れていないと死にそうだ。
然し抱き着こうにも手は縛られたし、中也は一向に私に触れないし。


『莫迦ァ……！』


半泣きになりながら声にならない声で叫ぶ。
中也はいかにも愉しそうに目を細めながら私に問い掛ける。


「なァ…如何して欲しいンだ？あァ？」


私の髪をさらっとすいて、口づけを落とす。
私は、自分でも醜いと思うくらい、喘ぐ声で中也に云った。


『中也に…触れて欲しい……！乱して、欲しい……！』


可愛い恋人になんて事を云わせるのだろうかこの男は。
中也は愉しそうに、口許に三日月を浮かべて云った。


「あァ、お望み通り無茶苦茶にしてやるよ……！」

崩したい衝動【芥川龍之介】→←忠実な君なら【中島敦】

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