【名探偵コナン】おいコラ、私のうはうはハーバード生活を返しやがれ！！ その４【トリップ】

第１８１話 ページ41

まぁそんなこんなで濃い時間は過ぎ、私たちは村長宅を後にした。
そして現在、死羅神様の正体は誠人さんという話を工藤君から
聞いて目を丸くしている。

「ちなみに初代は彼の父親さ。森で迷って亡くなった自分の娘の二の舞を、村の子供たちに踏ませない様に…。森に小屋を建てて死羅神様として住みつき、怖がらせて森に入らない様にしてたってさ」

小屋の傍にあった墓石は彼のお墓だそうだ。



ほらねー?
やっぱり正体は人間だったじゃん!しかも大方予想合ってたし!!わったし天才ヘイヘイへーイ!!

ある筈ないんだなぁー、この世界に不可解な物の存在は。これさえ分かれば大抵落ち着いて対処
できるね!……益々乙女度が減ってるよね、ちくせう!!

まぁいいさ、怖がる女子ズを守る騎士に私はなる!!




『そっか、その仕事を誠人さんが引き継いだんだ』
「まぁ彼は、休日に小屋へ行ってなってたみたいだけど」

スラスラ答える工藤君に、何故そんなに詳しいんだ? とおっちゃんが聞く。
すると彼は、1年前にここへ来た時に事件とは別の騒ぎ――河内さんの娘さんが森に入ったまま
帰ってこなくなった――があった、と言う。

「それ旅館の人に聞いたよ!河内さんも森に入って探したって…」
「あぁ。俺も探しに行こうと思った矢先、娘さんが自分から出てきたんだ。森の中で死羅神様に
見つかって追いかけられ、怖くて逃げ回ってたらいつの間にか出てたってな!」

そして好奇心旺盛な彼は、森で死羅神様を見つけて追いかけてあの小屋を突き止め、そこで死羅神様姿の誠人さんにあったらしい。

「成程!ほんで今回、小屋にあったその衣装を借りたっちゅう訳やな?」
「あぁ、湖に落ちて服がぬれちまってさ。この格好だと皆逃げるから顔を隠すには好都合だし」


すると蘭ちゃんが俯いて、心配げにこう呟く。

「でも誠人さん、可哀想だね…」
『マジですか』

貴方はホントに天使の生まれ変わりか何かですか!?奴はその怪我を負わせた原因ですよ?
何でこんな下界に降りてきちまったんだ…あぁ新一王子と会う為か納得、うへへへ


彼女の優しさに感激する私の横で、河内さんの怪我は意外と酷くないし事情を話せば許して貰える筈
と工藤君が元気づける。

「彼女、娘さんを助けてくれた死羅神様にとても感謝してたし…」



――ほへ〜、何かアレだね、今回結構平和的だよね珍しく。とりあえず良かったわ誰も死ななくて
まぁこれで一件落着って事で…








「ぐぁッ!?」


はい、んな筈ないですよね勿論!!

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