あなたに興味なんて…ない、 (ページ36)

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声がした方を見ると、

『あっ！』

「よかった....、会えなかったらどうしようかと思った。」

そう言って、ソンベは友人を一人連れてこちらへやってきた。

「ごめんね、これ取り違えちゃってたみたいで、」

そう言ってソンベが差し出してきたのは、私のヒノキの栞が挟まった本だった。

『あっ、いえ、私の方こそ本当にすみませんでした。』

お互いに本を交換し、自分のものであることを確認した。

そこで終わることもできたが、お互いに動くことができなかった。

話したい。話したい。

その思いが強くあったものの、上級生と思うと少し気後れしてしまって自分から言い出すことができずにいた。

でも、ソンベも同じように思っていてくれたようで、

「まさか、これを読んでいる人に出会えるなんて思ってもいなかったよ。」

もう我慢できないという勢いで、ソンベは顔を輝かせて言ってきた。

『わ、私も、初めて出会えたので、ホントにビックリです。』

それから一緒にお昼を食べることになって、昼休みが終わるまでずっとソンベと話をしていた。

本以外にも、音楽や映画の好みもすごくあって、食堂で会えば一緒に食べたり、休日に一緒に出掛けたりして、
知り合ってから３ヵ月後、私たちは付き合うことになった。