あなたに興味なんて…ない、 (ページ30)

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完全に言葉を失ってしまった。

なんてことだ。この子、ずっと狸寝入りしてたって事？

それに、病院を出る前、そんなことを口に出してしまっていたなんて気付いていなかった。

「沈黙は肯定ってことだよ。」

そう言って、ジミンは体を起こし、左手で勢い良く私を引き寄せた。

『っ………！！』

突然のことに言葉を発せず、熱でいつもより少し高い体温に心臓が早鐘のようになる。

「約束破ったんだから、1つ俺の言う事聞いてよ。」

そう言って、ジミンは私の返事を待つことなく、腕をさらに強く引っ張ってきた。

そのせいでベットに両膝をついた状態になり、目の前にジミンの顔が迫っていた。

そして、一瞬のことだった。

唇に温かい感触がおそった。
一瞬真っ白になった頭が状況を理解したときには、すでにその熱は消えていた。

『なっ………！！』

顔にすべての熱が集中しているのが自分でもよくわかった。おそらく耳まで赤くなっている。

対するジミンはといえば、当然のことのような顔で、それでいてすごく幸せそうというか、嬉しそうというか、楽しそうな顔をしていた。

「次約束破ったらこれだけじゃ済まさないから。」

そう言ってジミンは手を離し、布団の中に戻ってしまった。

その布団の中で、ジミンもAと同じように耳まで赤くしていたことを、Aが知る由もなかった。

それから、Aが動けるようになったのは、5分ほど経ってからのことだった。