あなたに興味なんて…ない、 (ページ10)

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病室を出て、右に曲がり、まっすぐのところにあるエレベーターに自分のカードをかざす。

エレベーターの扉が開き、乗り込んで、ずくに一番下、地下2階のボタンを押す。
このエレベーターを使う人などほとんどいないから、エレベーターは一度も止まることなく、真っ直ぐ地下2階まで降りていった。

エレベーターを降りると、そこには大きな駐車場が広がっているが、停まっている車は1台もない。

それは当然だ。
この駐車場は、ある特定の許された人たちしか使えない。

エレベーターの前で、少し立ち止まっていると、上から車が降りてくる音と共に、それを知らせる警告音が駐車場に鳴り響いた。

すると、1台の黒いバンが降りてきて、私の目の前で停まった。

車の中は、窓からは見えなかったが、私は迷わずその車に向かって一礼した。

すると、すぐに車のドアが開き、次々と人が降りてきた。

一体、誰が誰なのかはわからないけれど、尋常じゃないオーラが、彼らの素晴らしさを物語っていた。

『お待ちしておりました。早速、上の方に、ご案内しいたします。』

BTS(防弾少年団)。なんてすごいオーラなんだ。

あまりにも強すぎるオーラに、負けそうになったけれど、なんとか持ちこたえた。

でも、ついうっかり、自分を名乗ることを忘れていた。

私は、6人が車から降りてきたのを確認して、すぐに、またさっきのようにカードをかざし、エレベーターを開けた。

『どうぞ、こちらへ。』

メンバーの皆さんを、エレベーターに乗せ、11階のボタンを押す。

メンバーの皆さんは、緊張しているのか、なんなのか、誰も一言も発さず、黙っていて、私もどうすることもできなかったので、ただ、上がっていく数字を見ていた。

「あなたが、ジミナの担当の看護師さんなんですか？」

数字が、3に変わろうとしたとき、後ろから突然、そう声をかけられた。

えっと、彼の名前は確か………。

あっ、Vさん！

『……あっ、はい。そうです。申し遅れました。私、ジミンさんの担当看護師を勤めさせていただいております、キム･Aです。よろしくお願いします。』

そう言って、頭を下げると、目の前に手が出てきた。

顔を上げると、また新たな人で、名前は………、

リーダーのRMさん！

もう、必死に雑誌を読んで名前を覚えようとしたけど、まだ顔と名前が、しっかり一致していない。

「こちらこそ、ジミナの事をよろしくお願いします。」

ピンポーンと、エレベーターが到着を知らせた。