あなたに興味なんて…ない、 (ページ9)

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ジミンさんの担当になって、4日目。

LIVEのスケジュールが終了したという事で、他のメンバーがジミンさんのお見舞いに来るという連絡が事務所から入った。

ジミンさんがこの病院に入院している情報は、厳重に守っていたが、昨日どこからか情報が漏れたのか、ペンが嗅ぎつけたのか、病院に見舞いの品を持って大量の人が押し寄せた。

でも、ここは病院だ。

他の患者に迷惑のかかる行為であったのは間違いない。
理事長が出てきて、1人残らず帰らせた。

それでも、今日も病院の前にいるペンもいる。

少しでも早く回復してもらうためにも、そっとしておこうとは思わないのだろうか。

こうやって、ペンがやってくる景色を見てしまったら、ジミンさんが、逆に重荷に感じてしまうかもしれないとは思わないのだろうか。

メンバーがやってくるまで、あと20分ちょっと。

ジミンさん以外に担当のいない私は、毎日暇を持て余している。

これと言って、他の患者さんと違ったことはしていないから、私はやる事がなければ、病室を出て、部屋の前の椅子に座り本を読んでいる。

ドンッ！！！と、部屋から大きな音が聞こえた。

まただ、昨日から何度かこうしてジミンさんが怒り任せに机を叩く音が病室から聞こえてくる。

2回目ぐらいまでは、ビックリしたし、何かあったのかと思って焦ったりもしたけど、もうこれで7回目だ。さすがに慣れた。

『ジミンさん。いくら怪我してない左手だからといっても、自分のお体大事にしてください。』

慣れたと言っても、さすがに無視するわけにはいかないから、病室に入り、声をかける。

もう、大丈夫ですか。とは言わない。
大丈夫じゃないから、こうやって力任せに当たってしまっているんだろう。

「………。」

どんなに、どんな風に声をかけても、いつも沈黙になってしまう。

いつもはどうしようかすごく悩むけど、今日だけは大丈夫だった。

『もうすぐ、他のメンバーが病院に到着するようなので、それまでもう少し一緒に待ちましょう？』

『ん……。』

ハッキリとは答えてくれなかったけど、でも、少しだけ嬉しそうに口角を上げて、小さく頷いていくれた。

いつもだったら、何を言っても反応すらしてくれなかったから、少し嬉しかった。