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私は心配で、心配で…。
章大ばかり見てしまった。
ちょこちょこ、こっちに手を振る章大に
私も笑顔で手を振り返す。
初日は無事に終了した。
ホテルに帰り、一人胸をなで下ろす。
チェックアウトの時間を確認して
ベッドに入ろうとした時…
ピンポーン
部屋のチャイムが鳴った。
覗き穴の向こうには、フードを被った章大。
「どうしたの？」
安「飯食いに、近くまで来てん。
会いたなってもうて…。」
「うわぁっ！！」
部屋に入った途端引き寄せられる。
彼の顔が私の肩に乗り、息が耳を掠める。
安「なんか安心したわぁ〜。
A、楽しなかった？
ずっと泣きそうな顔しとったで。」
「楽しかったよ？
かっこよすぎて…章大しか見てへんかった。」
安「ん…知っとる。笑」
ギューッとされていた手が緩んで
右手が後頭部を支える。
何も言わずとも、次に何が起こるかなんて
分かりきっているのに…
章大の目が、男になっていて…
やたら艶っぽくって…
ドキドキが止まらない。
ハムハムと唇を食べてるかなような…キス。
メガネをテーブルに置いて
今度はリップ音が鳴る。
チュッ…チュッ…
その音が更に私を興奮させる。
ライブ後で彼もまだ、気持ちが高ぶってるのか
だんだん激しくなる。
「んっ…章大、ストップっ…」
安「嫌ゃ…」
「ダメッ…身体休めなきゃっ…」
安「大丈夫やって…」
章大のキスはどんどん激しくなって
押し返しても、彼の力の方が強い。
「違っ…章大っ…私だってっ…」
力が緩んだ隙に抜け出した。
「はぁ…
私だって、シタいよ！
章大の彼女は私だってっ…見せつけたいよ！
でも…違うでしょ。
今はそうゆう時じゃないっ。
大丈夫…私はどこにも行かない。
章大が帰って来るのを家でちゃんと待ってる。
離れたりしないから…そんな顔しないで」
その時の章大は…
ただ…気持ちが高ぶってるだけじゃなく…
何かに怯え…不安な顔をしていた。
何があったのか、何かおきているのか…
私には分からない。
章大が話してくれるまでは…。
でも、私は何も変わらない事を伝える。
安「そう…やんな。ごめん…。」
章大はそのまま、ベッドに腰掛けた。
私は膝をつき、彼の手を握る。
「今年の章大の誕生日は一緒に居られるね！」
安「おん…そうやな。」
彼は私の手を握り、笑ってくれた。
落ち着いた彼は、自分のホテルに戻って行った。
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作者名：すばくら | 作成日時：2019年7月3日 5時
