eighteenー過去ー ページ19
お兄ちゃんに内緒で作ったアルバム
その中には、お兄ちゃんの友達、お兄ちゃん、私の笑顔が散りばめられていた
ページをめくる度に、お兄ちゃんの目には涙が溜まっていった
最終的には、そのアルバムのページをめくる手が止まって
目を覆っていた
細くなってしまった、その白くて細い腕で
大介「いつまで生きられるんだろ……死にたくないな…………」
お兄ちゃんの口から初めて聞いた、弱音
驚きすぎて、空いた口がふさがらなくて
涙がどんどんこぼれていた
お兄ちゃんの瞳からも、私の瞳からも
『…………っ、……』
かけてあげれる言葉なんて一言もない
涙が止まらなくて、気がついたら、見慣れたベッドの上で寝ていた
ベッドの下で眠ってるのはお兄ちゃんの幼馴染である、京本大我
きっと、お兄ちゃんが大我くんに伝えたのだろう
一度覚めてしまった目は、瞑ることが出来なかった
瞑ってしまうと、いつものあの暖かいお兄ちゃんの笑顔が浮かんできて
寝れやしなかった
毎日のように笑ってたお兄ちゃんの笑顔が、私の中では、
ずっとあの日のままインプットされてて
思い出す度に苦しくなって
あの時……
ってマイナス思考になる
マイナス思考になると、なってしまうと止まることがなくて
大我くんを困らせるだけってわかってるはずなのに、涙が出てきて
お兄ちゃんが呟いたあの言葉がループして
『いつまで生きられるんだろ……死にたくないな…………』
あんな弱音、初めて耳にした
普段はずっと心の中で思っていたのだろう
元気な私たちがお見舞いに行くたび、
お兄ちゃんの心のどこかできっとずっとそう思ってたはずだ
大我「夏輝……ちゃん、？」
『た、ったいっが……く、んっ』
大我くんの少し困ったような温かい笑顔のせいで、また、涙が溢れた
優しく拭ってくれて
それでも、涙は止まんなかった
『死んで欲しくないよ…………お兄ちゃんの笑顔もう1回みたいよ……』
叶わないお願いを、叶うはずのないお願いを大我くんにしてた
やっぱり、私は人を困らせてたんだ
ずっと……
お兄ちゃんがこういう状態になったのは、私のせいだ
大我「夏輝ちゃん、」
それから何日か後
あの日あったことを無かったことにして
お兄ちゃんに毎日会い続けた
いつもの青くて綺麗な空は、重くてどんよりとした厚い雲に覆われていて見えなかった
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さな(プロフ) - ほのさん» え、本当ですか！？気をつけてたんだけどなぁ……教えて頂きありがとうございます！ (2019年8月22日 13時) (
レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
ほの - ふっかの名前が辰也になっているんですが辰哉ではないですか？お話はとても面白いので更新頑張ってください！ (2019年8月22日 13時) (レス) id: 44252da1e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：wwssseee | 作成日時：2019年7月4日 22時
