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目を逸らしながら今までお礼を言っていたのに、
急にこっちを見ながらお礼を言うもんだから調子が狂う

最後の最後に微笑むから余計に……




「俺、お風呂入ってくる…寝室で寝ていいから」




顔が赤くなるのを隠すように、
必死に顔を逸らすけど体温が徐々に上がっていくのを感じる


最終的に、お風呂に逃げることになるけど春ちゃんは寝室の場所を知らない

寝室まで案内をして荷物を持ってお風呂場へ、逃げる




「可愛いなぁ」




お風呂から上がって寝室を覗いてみると、案の定寝ている春ちゃん

こんな近い距離で寝顔を見たことがなかった


いつも、少し離れた席の位置だったり隣の席だったり……
隣の席でも近い方

でも、今日は自分のいる場所が違う

頬っぺをつつきながら頭を撫でる


髪から匂う香りが、俺と同じ匂いだっていうことに少しだけ優越感を抱く




「名前…………覚えてないのかな、?」




それはそれでショックだ

初恋の相手が俺の家にいて、今、目の前で寝ている


この状況が今まですごく望んでいた

でも、それを素直に喜べないのは多分彼女のせいだろう



''14年間''もの間、ずっと春ちゃんのことを思い続けていたのだから


寝室のドアを閉めて、リビングへと向かう

コーヒーを作って椅子に座る
スマホの電源を入れてコーヒーを飲む




「っ…………ひっ……」




俺に近い位置で誰かが泣く声がする

俺以外にこの家にいるのはあの人しかいない
探すために、スマホを置いてリビングを出る


ドアを開けると階段の近くで泣き声が聞こえる




「どした?大丈夫?」




近づいて春ちゃんの背中に手を回す

微かに動いてる背中と、小さな嗚咽


何があったのかなんてわかるはずもないけど
(近くに居てあげたい。)

あの時以来に俺が感じた

小さい声でずっと謝っている春ちゃん


背中を一定のリズムで叩いてあげて頭を撫でてあげる

春ちゃんが泣いている時、これをしたら毎回泣き止んでくれた


何より春ちゃんは頭を撫でられるのが好き、そして俺も春ちゃんの頭を撫でるのが好きだ




「怖い………………」




泣き止んだ頃、小さい小さい声でそう言った

何かに怯えてるような目を向けて、悲しく揺れた目を向けてそう言った




「ん?」




怖い、って言われてもなにが怖いのかがわからない
とりあえず明るいリビングへと移動する


ココアを作ってあげると嬉しそうに飲む

猫舌なのかあんまり飲めてないけど

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設定タグ:SixTONES、田中樹 , SnowMan、佐久間大介 , SnowMan、阿部亮平   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:wwssseee | 作成日時:2019年6月3日 22時

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