【刀剣乱舞】優しさに包まれて 、

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◇鶴丸side◇





｢ 逃げ出したのは今からちょうど一ヶ月前くらいだな、 ｣






少し落ち着いた後、俺はゆっくりと逃げ出した事について話し始めた。

それをただ涙を流して聞くAは
本当に心の優しい人だった。



新人審神者が来ると聞いて初めは不安を覚えたが、それはすぐに無くなった。



大変な事があっても俺達との時間を大切にして、分け隔てなく愛してくれるAはとても暖かかった。






見習いを刺したと聞いた時ももちろん信じていなくて
ずっと見習いに訴えていた。｢Aに謝ってくれ｣、と。



でも周りは違かった。






見習いの人並みではない美しい容貌に魅せられ、
皆の心はそっちに向かっていく。


次第に体の関係を持つようになり、足りないとAにまで夜伽を強いる。



夜中、刀剣達が部屋から出るとAは大声で泣いていた。ずっと。






その泣き声もぱったりと聞こえなくなった頃、
ずっと耳も傾けなかった見習いが怒り狂ったように俺に暴力をふるう。

｢どいつもこいつもあいつばかり＿＿＿＿｣

そう言って弱っていた俺の手を掴み、使われていない倉庫部屋に入れると鍵を締めて出て行った。









その後は俺が折られた、と皆に伝えられたみたいだが
ちょうどその光景を見ていた前田がこっそり鍵を開けてくれて倉庫から出ることが出来た。







そして

｢ 俺が生きてることは誰にも言うんじゃないぞ ｣

と、この本丸から逃げ出したんだ。









...









｢Aがここの本丸に来た時は驚いた。それと同時に昔と変わり果てたAを見て、逃げたことへの罪悪感が押し寄せてきて、ずっと謝りたかったんだ。｣



それでもなかなか話しかけることが出来なくて

勇気を出して部屋に行ったり驚かせてみたり、



＿＿＿＿Aがまたここで笑って過ごしていけるように..




それでもどうしても謝ることが出来なくて、三日月がAと月見をすると聞いてチャンスだと思った。







、









ずっと伝えたかった ＿＿＿＿






｢ ここに来てから、1度もAと過ごした時を忘れたことなんか無いよ ｣







＿＿＿＿






ちゃんとAに伝わっただろうか、



一生許してもらわなくていい。







｢ ここで、もう一度やり直そう ｣









もう一度、幸せだったあの頃を＿＿＿＿＿＿＿＿。







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