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話をしていて時間が過ぎていく度に元気をなくしていく太宰さん
その様子に気が付いて挙句の果てにテーブルに顎を乗せ項垂れる形に
流石に私も気になり声をかけた

「如何されたんです?そんなだらしなくなって」

太宰「意外に辛辣だよねAちゃん…否〜まぁちょっとね、Qの奪還まであと少しだなって」

「Qが嫌いですか…?」

少し悲しく感じ眉を下げる
太宰さんは小声で何か呟いたが聞き取れず「何て?」と聞き返しても「何でもない」と返された

太宰「嫌いだよ、あんなに恐ろしい精神操作、それに操るのは幼いのに心に闇を持った子供だ。何を考えて動くか知ったこっちゃない…」

「精神操作、ですか…精神操作異能者は嫌いで?」

太宰「…そういう訳じゃないから、そんなに悲しそうな顔しないおくれよ」

項垂れていた太宰さんは背筋を戻して私を真面目な目で見た
逆に今度は私が視線を下げて顔を隠す形になる

マフィア時代に暴言らしきことはよく言われてはいたがこうも言われると矢張り痛むものがある
優しくなったもの本質は変わらないのだろう
別段悪いということではないがいい事でもない気がする
少なくとも私にはきついものがある

ポン、と頭に重みがかかりじわじわと温もりが伝わる
顔を上げると太宰さんが立ち上がり頭に手を置いていた

太宰「君が嫌いなわけじゃないんだ、Qの本質は嫌いだけどあの子自身は本当はいい子なのも知ってる」

「なら何故地下牢に閉じ込めたんですか?」

太宰「それは君も分かるだろう?」

分かっている
Qが危険能力者だってことも
でもだからって

「地下牢何て…独りで寒い中頼る人もいない暗い場所で…」

太宰「…分かってくれ」

申し訳なさそうな太宰さんの表情に何も言えなくなる
喉の突っかかりを流すように残りのココアを飲み干して深呼吸をする
微かにココアの甘い香りが掠った

「…私、何かおかしいでしょうか」

太宰「? 如何してだい?」

「…たまに皆さんに変な目で見られるんです。驚かれることも沢山あります。ですが理由が分かりません」

「何か知りませんか?」と太宰さんに尋ねてみても
目の前の人は顎に手を添えて考えてから「さぁね」と言った

含みのある溜めと言い方に違和感を覚える
それは昔から変わらない感覚だ
_____________
どうも憂鬱です!
なんと!この作品に順位が付きました!
嬉しいです、駄作者感激です
ご贔屓してくれている方々や、初めましての方々にも感謝申し上げます

でわでわ

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*憂鬱*(プロフ) - 天さんさん» コメント有難う御座います!面白いなんて言って頂けて光栄です( *´艸`)更新頑張ります!! (2016年12月24日 15時) (レス) id: fbd96ddd79 (このIDを非表示/違反報告)
天さん - 最初から全部読みました!!すっごく面白いです!更新頑張ってください!! (2016年12月24日 4時) (レス) id: 6b9cd4fe2d (このIDを非表示/違反報告)
*憂鬱*(プロフ) - 白兎@執筆準備期間中さん» コメント有難う御座います!そう言って頂けて幸いです(*´ω`*)更新頑張らせて頂きます!ご贔屓宜しくお願い致しますm(__)m (2016年12月10日 13時) (レス) id: fbd96ddd79 (このIDを非表示/違反報告)
白兎@執筆準備期間中 - 一話から読ませていただきました(*^-^*) とても面白くて夢主ちゃんが可愛くて大好きです! 応援しています、これからも更新頑張って下さい! (2016年12月10日 1時) (レス) id: b4bc07280a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*憂鬱* x他3人 | 作成日時:2016年12月9日 23時

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