The invisible story 3 (ページ44)

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第137話ページ44

『…ッ…何もしてないです、僕は…』

正直に答える

ここで真実を言わないのもズルだと思うけど心の余裕がないのを分かってもらいたい

ヴィル「何もしてなかったら他寮から声かけられる事もないじゃないの

ましてやアンタ1年でこの2人と関わる機会ないじゃない

アズールの件？」

いや違います盛大な誤解です

どうしてこういう方向に話が進むの？

いや、僕が自信なさげにしてるのも多分悪なんだよな

堂々としてないと色々ダメだ、こういうのは

『…ッ…本当に何もありません…ッ…！！』

ジェイド「おや、Aさんからお伺いになっていらっしゃらないのですか？」

『…ッ…！！』

アンタは何でまた勝手に人の話を進めるかな

しかもニコニコ笑って僕が悪い事したみたいに話進めてさ

ヴィル「…どういう事？」

『いや、違うんです…違うんですってば…』

助けて誰か

誰かこの人(ジェイド)を止めて

いや、素直に言えばきっと楽にはなれる

フロイド先輩に捕まったんですって、合意の上で付き合うと言ってしまったんですって

ジェイド「…そうですか

ではこちらから説明させていただきます

実はAさんとは先日モストロ・ラウンジへ来られた日以来、懇意になりまして…」

『…ッ…！！』

いやだから何でそうなる？

何で僕を色々待ってくれないの？

勝手に話進めないで

僕の心が追いついていないんですって

いや、フロイド先輩は嬉しそうに笑うな

ヴィル「…そうなの？」

『えぇっと…』

これ答えちゃダメなやつだ

でも嘘ついてないのがまたタチ悪いな

嘘ではないんだよな、今ジェイド先輩が言ってた事って

でもあの2人僕の様子見てすごい面白おかしそうに笑っているのがなんかムカつく

おちょくって楽しんでるだけでしょ、絶対に

でも悪い笑みで僕も色々怖い

『…えぇ、実は先輩方にお世話になっている事があって…

アズール先輩は無関係なんですけど…』

うん、僕も嘘はついてない

アズール先輩は関係ないし、あの一件に関しては僕は無関係だ

潔白

いや、そもそも僕何も別に罪は犯していないはずだけど

ヴィル「…そうなの？

なら早く話済ませてきなさい」

『…はい』

自分から味方消しちゃったなと思いながら、ヴィル先輩も僕を疑う気にもならなかったのか存外すんなりと僕を2人に差し出していた