The invisible story 2 (ページ46)

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第90話ページ46

ルーク「…うん？」

『…僕は、自分の中にある課題は自分で解決したい立場なんです

何があっても自分で戦うって決めているんです

…だからあまり深く知られたくないって言うか…』

ルーク「…あぁ、成る程ね

君はヴィルを信頼しているからこそ、ヴィルに余計な心配をかけたくないんだね」

『…』

まぁ、そう

勝手に心配されて、過保護な真似をされるのが少し嫌なの

あの人良い人だから自分を過保護なまでに心配してくれるんだろうなっていうのは分かるんだけど、それじゃ何も変われないよなって思って自分でやれる事は自分でやりたいの

あまり守られたくないの

ごめんね、面倒くさくて

ルーク「それならヴィルを嫌ってはいないんだね？」

『…はい、そうです…』

そう

嫌いではない

でも自分の事であまり変な手間をかける気もない

そういう関係ってあるでしょ

そういう相手だって僕は思ってる

お互いにお互いの世界があるって僕自身は思っているから

ルーク「でも、折角の学園生活で同じ寮にいるんだ

素直に信頼できる先輩として、ヴィルを頼っても良いと私は思うよ

もし君に悩みがあるのならね」

『…』

悩みなんてありませんよ

それは本当

でもそんなの知らないで向こうが来てしまうものだから、僕もどうやって自分に何もない事を証明すれば良いか分かっていない

いや、素直に話すべきなの？

自分が何を嫌がっているのかって

『…ヴィル先輩は、僕の事をどれだけ知っていますか…？』

ルーク「うん？」

『…』

いや、これは狡い聞き方だなって思う

でも他人を利用したってたまには良いじゃない

皆そうやって周りとうまくやっているんでしょ

『…僕はヴィル先輩がいなくなってから、ミドルスクールで酷いいじめに遭いました

それ以来ミドルスクールの最終学年では学校に一度も登校していません

…僕は存在するだけで誰かの邪魔になる不必要な人間だったんです

あの学校では』

ルーク「…ほう」

ルーク先輩は真剣に僕の話を聞いている

僕自身もなるべく客観的な視点で事実を話していく

『…成績とかそういうのに拘って、周りを負かしてばかりいたんです

酷いんです、僕は周りに勝利を譲らないで常に勝ち続けようとして他人を阻んだ最低な男なんです

…それで嫌うなと言う方が無理があるって、誰より僕自身が分かっています』

ルーク「…」

ルーク先輩は静かに僕の意見を聞いていた